検索窓
今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:24,773 hit

140:side YOU ページ40











帰京の日………


新幹線の中、高速で流れていく景色を見るとはなしに眺めていたら…





「………A?」





突然本名で呼ばれ、振り向くと…





「やっぱり、そうだ。Aだよな?」





太陽みたいな笑顔で、私の顔を覗き込む男性……神代龍生(かみしろ りゅう)さんがいた。





「隣りなんだけど、いいか?」





神代さんは、チケットを見せながら私に笑顔を向けている。





「……どうぞ。」





私が応えると…神代さんは、何故か安心した顔をしながら座席に着いた。





「こんなトコで会うなんて、偶然にも程があるよなぁ。」

「……そうですね。」

「おまえ…相変わらず、仏頂面だな。」

「人間…そうそう、性格は変わりませんよ。」

「おっ⁉ 懐かしいな…その、つっけんどんな返し。」





……………この人は、折れない。





四年前まで、木暮さんの会社で編集者をしていた人。





極度の人見知りだった私に唯一、果敢に挑んできた強者なのだ。





「まだ、木暮さんトコで頑張ってるんだろ?」

「はい。」

「そうか。元気そうで、よかった。」





神代さんは、私が物書きの端くれになっている事を知らない。



神代さんと出会った頃は…木暮さんの仕事の手伝いをしていた、アルバイトだったから。





「A…なんか、ちょっと雰囲気変わったな。」

「えっ…?」





思わず、隣りを見たら…

優しい眼差しの神代さんと、目が合った。





「前より、喋りやすくなってる気がするわ。若干だけどな。」





そう言って笑う、神代さん。





「その節は、とっつきにくくてすみませんでした。」

「おまえねぇ…そんなムカついた顔して謝られても、有り難みねぇから。」





そう言って、また愉しそうに笑う。





この人は、本当に……折れない。





「東京、戻るんだろ?」

「はい。」

「この後、ヒマか?」

「…まぁ。」

「じゃあ、久々にメシ食おうや。奢るから。」

「…割り勘なら、行きます。」

「ブッ! ……やっぱり、変わってないわ。 分かった。Aがそう言うなら、割り勘でいこう。」





昔から、何故か私に構うこの人を………私は今も、どう取り扱ったらいいのか分からない。











「じゃあ、行こうか。」





着後………


神代さんに促されて、タクシーへと乗り込んだ。









141:side YOU→←139:side T



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:3JSB , 岩田剛典 , 登坂広臣   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

愁(シュウ)(プロフ) - 実際に、何回か呟いてみたくらい。(笑) でも、関西弁でお困りの時は、いつでも言うて下さいね!o(^-^)o(笑) (2018年5月24日 22時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
愁(シュウ)(プロフ) - 舞花さん» 遅くなって、すみません!m(_ _)m そんな事、ないですよ。関西人以外の方には、そう聞こえてるんか…って、新たな発見があって、楽しいんです。(^-^) 例えば…「おん。」っていう返事。実際は、「うん。」って言うてるはずやけど、そう聞こえてるんか…って。(^-^) (2018年5月24日 22時) (レス) id: 2a9117ff92 (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - おはようございます♪愁さんの呟きを読んで『あー、私の書く関西弁きっと関西の方が読んだら違和感ありまくりなんだろうなー』と思ってしまいました。関西弁、教えて欲しいです(笑) (2018年5月12日 9時) (レス) id: 06beefc88f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:SHU
作成日時:2017年11月17日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。