お勉強 ページ7
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「っ、！Aさんが！」
「「「なに？！」」」
「Aさんが勉強してるっ、！」
何を言い出したかと思えばこのガキンチョ、私が勉強してるって。
なに、その私が勉強できないイメージ強い的な。
ほら、吉野が変にためるからみんな脱力してんじゃん。
「ねぇ！大丈夫？頭打った？」
「ふざけんな、勉強してちゃ悪いか」
「だってAさんアメリカにいたのに英語の勉強してる、！」
「もう何年もブランクあんだよ！」
FANTASTICSの颯太くんが英検を受けるらしいと聞いて、なんか挑戦された私。
『Aさん！一緒に英検受けましょ！絶対負けませんから！』
とか言われちゃって。
やらない訳にはいかないでしょ？
颯太くん？可愛いよ、ほんとに。
キラキラお目目で挑発されたもんね。
思わず抱きしめちゃった。()
「ほら、私珍しく勉強してるからあっちいってて」
「いつも以上に構ってくれなくなっちゃう……」
やだぁ、と後ろから肩を掴んで左右に揺らしてくるこのクソガキ。
まじやめろ、颯太くんに負ける。
「ほら、Aさん負けたら颯太くんに焼肉奢らんとあかんねん」
あっちで樹とイチャイチャしてき、と陣。
まじでナイス。
そうなんです。
挑発されたら乗っちゃうのが私の悪い癖で、いつも通り乗っちゃったんです。
まぁ？アメリカ住んでましたし？
こんぐらい余裕でしょ、と思いまして。
『いいよ、颯太くんの一個上受ける。絶対負けない』
『颯太やめとけ、この子帰国子女だよ』
『わかってます！僕が負けたら焼肉奢ります』
『じゃあ私も負けたら焼肉食べ放題奢るわ』
『っ、僕も食べ放題奢ります！』
『謎の対抗。』
みたいな。
さっき本屋さん行きました。あの駅前？駅ナカ？の蔦屋。
……英検ってこんな難しいっけ。
だってさ、正直英会話って中学生の英語で通じるからね。
単語は分かるけどさ。文法とか……ね？
あー、なんか負ける気がしてきた。だってあの子頭いいんしょ？
「どうしよ壱馬、私が勝ってる画が浮かばない」
「大丈夫です。僕にはAさんが勝ってる画しか浮かんでない」
「……そう言われるとやるしか無くなるじゃん」
「おっしゃ、頑張ってください」
わかんなかったら俺以外に聞いてくださいね、とコンビニの淹れるタイプのカフェオレをくれた。
やさお。
俺以外に、を強調したのはちょっと残念だったけど。()
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作者名：L
| 作成日時：2020年4月19日 18時
