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「…あと、もうひとつ、」





『ん?』





「その同窓会の次の日さ、休み取れる?」





『次の日?…別に大丈夫だと思うけど…なんで?』






聞かれるがまま返答すれば、


再び私をぎゅ、と強く抱きしめてきた。





やっぱり落ち着く温もりに、

彼の背中に手を回す。





「友達との大事な所行く前に、

俺の、みたいなのは付けたりしないからさ…」






『うん、』






「…帰ってきたら、Aのこと、独り占めしたい」







ちょっと恥ずかしそうにそう呟く彼の、

独り占めしたい、にはそういう意味が

含まれていることも理解出来る。





『ん、わかった。

照くん家で待ってるね』






抱きしめ合ってきた手が解かれ、目が合って、

引き付け合うように一瞬だけ重なった唇。




物欲しそうな目をしているのを感じ取れる。






『…お風呂、一緒に入る?』





「はいる。」






嫉妬深い彼からお許しがでたんだから、

たまにはたくさん要望聞いてあげようかな。



そう思いながら、2人で浴室に向かった。




(fin)

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作者名:39 | 作成日時:2021年9月26日 22時

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