教えて、先生。 (ページ13)

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女子1人いたって容赦しない相手チーム。そこらへんが男子らしいと思う。
思いっきり振りかぶって投げられたボールは、完全に私を狙ってる。
体をくねらせて避けると、後ろにいた男子がボールをキャッチした。
なんだっけ？確か…ベッキョンくん、かな。
振り返ると彼とばっちり目が合って、なんか気まずい。
一瞬の間。何故か私にボールが飛んできた。

｢え!?｣

｢お前まだ１回も投げてないだろ。｣

｢い、いいって｣

｢ずっと避けてばっかじゃつまんねーじゃん｣

で、出た～…こういう気遣いをしてくるお節介…本当にいいのに…
まぁしつこく断るのもあれだし…
私は深くため息をついて、身構えた。
投げるからには一人くらい当ててやる。
軽く深呼吸して、一歩踏み出す。
その瞬間。

ぐぎっ

鈍い音。
私はそのまま床に倒れ込んだ。
何が起こったか理解できず、目を白黒させていると、足首に激痛が走った。
そこでようやく、足をひねって倒れ込んだことに気付いた。

最悪…恥ずかしすぎる。

急いで立ち上がろうとしたけど、足に力が入らなくてまた床に倒れる。
思った以上に勢い良くひねったらしい。

ピーーーーッ

シンドン先生のホイッスルの音が響きわたった。

｢おいキム、大丈夫か？すごい音したぞ｣

｢足思いっきりひねって、立てなくって｣

｢あー…おい、このクラス保健委員誰だ？｣

｢俺っす｣

手を上げたのは。
げ、さっきのお節介ベッキョン。
そうだった。彼も昨日のジャンケンで負けて保健委員になったんだ。

｢ビョン、保健室まで連れてってやれ｣

｢うっす。…ほら、手｣

無駄に綺麗な手を掴んでやっとのこと立ち上がる。けど、よろめいてベッキョンくんに寄りかかってしまった。

うわあ。やっちゃった。

慌てて体を離すと、ベッキョンくんは暫く黙っていたけど、ふいに背中を向けた。

こいつ、まさか仕事放棄するつもり!?
ヒチョル先生にチクってやる…

なんて思ってるのも束の間、彼がしゃがんで声をかけてきた。

｢乗れよ。｣

｢え゛｣

まさか。おんぶってこと？
無理無理無理やだやだやだ。

｢いや…重いし私｣

｢だーいじょーぶだって！俺男だし｣

｢でも｣

｢うるせ！早く乗れよ｣

…ここでゴタゴタ言うのも迷惑か。

仕方なく体を預けると、ベッキョンくんは腰を上げた。
背は低めなのに、ひょいっと軽々私を持ち上げる彼に、思わず感心してしまう。
周りを見たくなくて俯きながら、私は保健室へ連れていかれた。