ひとりぼっちな女の子と雪男

＊ ページ31

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あぁもう！うぜぇ！

あいつ足速いし！







渡｢はぁ…はぁ…｣

深｢はぁ〜ったく…無駄な体力使わせんな…｣





必死に逃げたけど、玄関で追いつかれてしまった…。






『…先輩、大丈夫ですか？』

渡｢！おぉ、大丈夫っ｣





息を整えているとAが少し心配そうな顔をしながら声をかけてきた。





『というかなんで深澤先輩が？』

深｢Aちゃん！なに？翔太と待ち合わせてたの？｣

『まぁ…そんな感じです』

渡｢A、こいつのことは気にしなくていいから！｣

深｢えー？翔太だけずるくない？俺も一緒にいい？｣

『私は、別に、どちらでも…』

渡｢絶対だめ！｣

深｢翔太には聞いてなーい！じゃあAちゃん行こっか！｣

渡｢ふっか！ふざけんな！お前は1人で帰れ！｣

深｢聞こえませーん｣

渡｢嘘つけ！聞こえてんだろ！｣

『……』









結局俺とA、ふっかの3人で帰った。


帰り道はふっかがずっと喋っていて、Aと2人でゆっくりと話すことはできなかった。



駅に着いて電車が逆方面のAとはホームで別れることになった。





深｢じゃあねAちゃん｣

『さようなら』

渡｢…｣






渡｢A｣

『なんですか？』



渡｢…次の委員会終わりは、2人で、帰りたい｣

『…えっと、分かりました』

渡｢ん、じゃあ気をつけてな｣

『はい、ありがとうございました』









深｢…翔太ってさ〜｣

渡｢なに｣

深｢Aちゃんのこと、どう思ってんの？｣

渡｢……別に｣

深｢ふーん笑｣

渡｢にやにやすんな気持ちわりぃ｣

深｢ちょっ、気持ち悪いはひどくない？！｣

渡｢うるせぇ｣

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