いなくなんないで、 ページ40
.
deku side
僕が泣いてどうする、
きっと僕の幼馴染は更に泣いているはずだ
と強引に鼻をかみ涙を拭って
Aちゃんや轟くん達の姿を探せば
.
案の定袖で必死に
目元を拭って泣いているAちゃんや、
それを焦りながら対処に困っている様子の
轟くんと八百万さんの姿が見えた
少し前で同じくその光景を見ている
かっちゃんの目が、微かに見開いた
切島くんや飯田くんも少したじろいでいて、
勿論僕もテンパっていた
なぜなら、
Aちゃんが今求めている男の子は、
たった一人しかいないのだから
.
「っ、………わ、…！！？……」
ひっく、と嗚咽を漏らすAちゃんを抱き締めて、
かっちゃんが彼女の名前を呟いた
優しくAちゃんの髪を撫でながら
「ちゃんといてやっから泣けや、」と
かっちゃんが言うと、
Aちゃんの目から
また大粒の涙が次々と溢れて流れていく
.
「…守れなかった、…あの時、
また貴方に、救けられてばっかで、…」
「勝己くんがいないだけで、
ずっと、怖くて、…不安で、…」
.
「もう、お願いだから、いなくなんないで…！」
.
きゅう、とかっちゃんの服を掴んで
恐ろしい程に静かな、か細い声で
そう悲願するAちゃんを見て、胸が痛くなった
ずっと、怖かったのだ
あの時、かっちゃんを救けられなかった罪悪感は
きっと僕と同じ、それ以上であるはずだ
かっちゃんはそんなAちゃんを
黙って抱き締めていた
.
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 537人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てな(プロフ) - りんごあめさん» ひぇぇ恐縮です…！(/ω＼)ありがとうございます！嬉しいです(゜▽゜) (2018年6月23日 0時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 素敵なお話ですね。 私ぼろぼろ泣きながら読んでました｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年6月23日 0時) (レス) id: 949b3c86b7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 伯劉りきさん» こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます！無事ハッピーエンドで終われて良かったです…！ (2018年6月11日 17時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
伯劉りき(プロフ) - 二人が幸せそうでなんだかこっちが嬉しくなるような最後でした！素敵な小説有難うございます！！！ (2018年6月11日 14時) (レス) id: 7be96a6a2f (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ニンピニンさん» しょうぜんっす！！難しくて申し訳ないです＞＜ (2018年6月4日 22時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てな
| 作成日時：2018年4月28日 22時
