いかないで ページ30
.
仮面を外した男の舌には
確かに2人の球が転がされていた
障子くんの持っていた球から、
轟くんの氷が出現する
どうやらこれは完全なるダミーだったらしい
「返して！！」
「そんじゃあーおあとがよろしいようで…」
.
どこからか見覚えのある
レーザーが発射され
攻撃を受けた男の舌から
球が離れる
咄嗟に個性を発動させた
.
「哀しいなあ、轟焦凍」
勝己くんがいる球を片手に嘲笑う男
血で回らない頭で必死に体を動かす
「…ッ返せ…！！！」
「Mr」
ワンフォーオールを使った拳、
その手首を掴んで
男が小さくそう言う
ワープがズアッ、と大きく広がり
私の半身を飲み込む
「Aちゃん！！！、…ッかっちゃん！！！」
.
.
.
.
「＿＿＿…来んな、馬鹿共」
.
首を掴まれている勝己くんが、
目を見開いた私をワープから引き離すように押す
スローモーションのように、
彼が遠ざかっていく
.
「っ勝己くん………ッ！！！！」
.
駄目だ、
.
uravity side
「………デクくん…」
救急車に乗せられていく
意識不明のデクくんを見て、
ふと先生の声が聞こえてきた
「……朝原、おい、……しっかりしろ」
「………、…せん、せ……」
それは、今までに見たこともない
何かに酷く怯えているような
苦しそうな表情で
Aちゃんも相当の重傷を負っている、
にも関わらず、
爆豪くんに押された胸をただひたすらに握っている
やだ、やだ…と小さく
迷子の子供のような震えた声で呟きながら
相澤先生の腕を縋るように掴んだ
「………駄目…、……いかないで……
かつき、く………、」
.
とうとう、彼女の大きな瞳から
たった一粒の涙が零れて
がくんと意識を失ったAちゃんを
相澤先生や救急隊員が焦った声色で
必死に呼び掛ける
爆豪くんを目の前で失ったAちゃんは
意識がない状態でもなお
爆豪くんの手を握るように
苦しそうに、相澤先生の手を握っていた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 537人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てな(プロフ) - りんごあめさん» ひぇぇ恐縮です…！(/ω＼)ありがとうございます！嬉しいです(゜▽゜) (2018年6月23日 0時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 素敵なお話ですね。 私ぼろぼろ泣きながら読んでました｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年6月23日 0時) (レス) id: 949b3c86b7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 伯劉りきさん» こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます！無事ハッピーエンドで終われて良かったです…！ (2018年6月11日 17時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
伯劉りき(プロフ) - 二人が幸せそうでなんだかこっちが嬉しくなるような最後でした！素敵な小説有難うございます！！！ (2018年6月11日 14時) (レス) id: 7be96a6a2f (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ニンピニンさん» しょうぜんっす！！難しくて申し訳ないです＞＜ (2018年6月4日 22時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てな
| 作成日時：2018年4月28日 22時
