わたしのヒーロー ページ22
.you side
「……Aちゃん、」
思わず掴んでしまった腕を、デクが動かす
いつの間にか大きくなった手が
頭の上に乗せられた
「Aちゃんに、デクって言われると
応援されてるみたいで……元気が出るんだ」
「だから、そんな顔しないでよ」
「いつもみたいに、
Aちゃんは笑っててほしいんだ」
.
思えば、私は怖い時、不安な時こそ
笑っていた
それが誰かの糧になるなんてこと
今まで思ったことすらなかった
.
「……ん……うん、………
……デク……」
「…………」
震える唇を無理矢理噛んで
口角を緩く上げてみせると、
デクが少し微笑んで
私に背中を向けた
敵はおぞましい笑みで此方を見ている
隣にいた洸汰くんが
きゅ、と私のシャツを掴んだ
「……なんで、……」
「なんで、僕なんかの、ために……」
.
「…………、…ヒーローだから」
「君を、救けたいと思ったから」
頬に伝う血を拭って
ニカリと笑ってみせれば
洸汰くんの顔が歪んだ
大きな瞳から涙が溢れてて
私は勝己くんのように、
泣いている人の慰めは上手ではないから
洸汰くんを抱き抱えて
軋む足でデクから距離を取った
.
じっくりいたぶってやっから
血を見せろ！！！、
そう叫ぶ敵が
咄嗟に受け身を取ったデクの左腕を殴った
「あ、いけね
知ってたら教えてくれよ
爆豪ってガキはどこにいる？
一応仕事はしなくちゃあ……よ！！」
一瞬の隙が出来たデクに蹴りを入れた敵
.
「なんで……勝己くん、を……」
「………」
答えは知らないってことでいいか？、と
敵がまた笑う
遊ぼう！！
と叫び笑ってデクをまた蹴る
打撲音にしては酷すぎる音に
思わず歯を食いしばった
「血だ！いいぜこれだよ楽しいや！
何だっけ！？必ず助けるんだろ！？
なんで逃げんだよ！？オッカシイぜおまえ！！」
確かに、瞬時にデクが敵の腹に拳を入れたのだ
けれど、毛ほども効いていない様子だった
.
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てな(プロフ) - りんごあめさん» ひぇぇ恐縮です…！(/ω＼)ありがとうございます！嬉しいです(゜▽゜) (2018年6月23日 0時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - 素敵なお話ですね。 私ぼろぼろ泣きながら読んでました｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年6月23日 0時) (レス) id: 949b3c86b7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 伯劉りきさん» こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます！無事ハッピーエンドで終われて良かったです…！ (2018年6月11日 17時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
伯劉りき(プロフ) - 二人が幸せそうでなんだかこっちが嬉しくなるような最後でした！素敵な小説有難うございます！！！ (2018年6月11日 14時) (レス) id: 7be96a6a2f (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ニンピニンさん» しょうぜんっす！！難しくて申し訳ないです＞＜ (2018年6月4日 22時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2018年4月28日 22時
