親の七光り ページ6
.
せっかくならもっとすげえの
用意してもらいてぇもんだな
そう1人思いながら
床に張らせた氷でロボを固めていく
「…クソ親父が見てるんだから」
パキ、と鋭い音が鳴り響き
不安定に留まらせたロボの隙間を走る
「あいつが止めたぞ！
あの隙間だ！通れる！」
「…やめとけ、不安定な大勢ぇん時に
凍らしたから……」
「倒れるぞ」
大きな音が轟いて
ロボの破片が散っていく
『1-A轟！！攻撃と妨害を一度に！！
こいつぁシヴィー！！！』
「……、！！」
ふと、やかましいマイクの声に混ざって
破壊音が響いた
1-Aの生徒達は自分達の敵で手一杯状態で
その音には気付かなかったようだ
「…、……朝原」
振り向いてみれば、
腕を押さえつけて下唇を噛み締める朝原の姿
どうやら個性のコントロールも
ろくに出来ていないらしい
腕には目立った外傷はないが、
その表情がじわじわとくる
痛みに耐えている証拠だ
「…っ、轟くん…」
「随分余裕そうだな朝原」
.
「……さすが、オールマイトの娘…ってとこか」
「……、！…！？」
彼女が蒼い瞳を開き
唇を震わせたのを見過ごさなかった
俺もそこまで馬鹿じゃない
もとよりクラスの名簿表を見た時の
親父の異常な執着から
なんとなく察せただけだが
ふと唖然としている朝原の、
その背後を見れば
血相変えた爆豪の顔が目に入った
「…オイ兎女ァ…
俺の前に出てくんじゃねぇえ！！！！」
「あっ、……勝己くん…！？」
女相手だというのに
容赦なく顔面に爆破を入れた爆豪が
距離を縮めてくる
朝原は動揺が隠せないのか、
爆破のダメージがでかいのか、
格段にスピードが落ちた
「くそがぁ！！！」
あんな臆病な女が、
オールマイトの娘なんて世も末だな
貰い受けた個性の運が良かっただけだ
同じヒーローの子供の彼女が、
俺とは違って悩みもない、苦労もせずに
生きていることに何処か苛立っていた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てな(プロフ) - うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい←さん» はよ付き合わせたいです！！！！！！！めっちゃ焦れったい！！！！！！！！！( ﾟ∀ ﾟ) (2018年4月28日 14時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい← - なんか、凄くムズムズする...はよ付き合えぇぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！！！！！！ (2018年4月28日 13時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - そらきちさん» ありがとうございます！！凄く嬉しいです（*´▽｀*）どんどん他キャラとも絡ませたていきたいです…！ (2018年4月22日 15時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
そらきち(プロフ) - 続きを....続きを下さい。。凄く面白い小説でした！！爆豪勝己のキャラを保ったままワクワクとハラハラとドキドキが味わえるのはそうなかったので笑笑他のキャラもしっかり主人公ちゃんに関わってるのでとても嬉しかったです！頑張って下さい！！！！！ (2018年4月22日 11時) (レス) id: 132ee3e040 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ゆたさん» ひぇーめっちゃ嬉しいです！（*´▽｀*）私的にキャラ崩壊がすごく気になるので…(＞＜) (2018年4月19日 18時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てな
| 作成日時：2018年4月16日 22時
