君だけ ページ22
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「…馬鹿か、」
彼が、静かな声で耳元で呟いた
その声にはいつもの苛立ちも怒りも
混ざっていなかった
「俺があん時言ったのは、
ウジウジすんなっつーことだ
……ただの挑まず嫌いで
怖がって逃げてた
あの時のお前に、そう言ったんだ」
「別に一切泣くなとは言ってねーだろうが
少しは頭働かせろウジ虫野郎」
「……お前が泣いてても、
俺が助けてやるっつったの
忘れてんじゃねェぞカス」
『それに、お前が泣き虫でも
俺が助けてやればいい話だしな』
幼少期の彼が、言っていたんだ
その時は相手にもされていない、
なんて勘違いして、とても落ち込んだのだ
彼が不器用な手付きで
ぽん、ぽん、と私の背中をさすって
さっさと泣けや殺すぞ、と物騒な事を言ってくる
それでも、横暴で理不尽で勝手で
優しい言葉の一つも、
彼は表にして口にすることは無い
本当に不器用な彼は、
誰よりも優しくて、誰よりも私を認めてくれていて
誰よりも、私を安心させてくれて
涙腺をぶち壊すには、充分だったんだ
「1人で余計な被害妄想してんな、うぜぇ」
彼の胸に顔を埋めれば、彼の
皮の厚い手の平が
ガシガシと頭を掻き回す
横暴な言葉とは裏腹に、
気付いてくれていた、という
どうしようもない彼の優しさが
胸の奥を熱くさせた
きっと、こんな激情は
君にしか湧かないんだろう
.
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katsuki side
「お！、爆豪と……あさは、……ら……！！？」
「………」
クラスの観客席へと戻り
幸いにもやって来たのは常闇やら瀬呂やらで
泣き疲れて寝たAが
肩にもたれかかっていても
特に何も言うことはしなかった
まあすぐにそれは終わり、
トイレから帰ってきた
アホ面やクソ髪が驚愕した表情を浮かべて
遅れて戻った女子共は何故か
にこやかに微笑んでいた
「…ちっ……おい丸顔代われ」
「爆豪くん試合次やん！！いってらっしゃい！」
きゅ、と俺の体育着を弱く掴むAの手を離して
丸顔の肩へと頭を傾かせてやり会場へと向かった
「……何で気付かないんやろ…」
「爆豪ちゃんは大分鈍感なのね」
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てな(プロフ) - うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい←さん» はよ付き合わせたいです！！！！！！！めっちゃ焦れったい！！！！！！！！！( ﾟ∀ ﾟ) (2018年4月28日 14時) (
レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい← - なんか、凄くムズムズする...はよ付き合えぇぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！！！！！！ (2018年4月28日 13時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - そらきちさん» ありがとうございます！！凄く嬉しいです（*´▽｀*）どんどん他キャラとも絡ませたていきたいです…！ (2018年4月22日 15時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
そらきち(プロフ) - 続きを....続きを下さい。。凄く面白い小説でした！！爆豪勝己のキャラを保ったままワクワクとハラハラとドキドキが味わえるのはそうなかったので笑笑他のキャラもしっかり主人公ちゃんに関わってるのでとても嬉しかったです！頑張って下さい！！！！！ (2018年4月22日 11時) (レス) id: 132ee3e040 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ゆたさん» ひぇーめっちゃ嬉しいです！（*´▽｀*）私的にキャラ崩壊がすごく気になるので…(＞＜) (2018年4月19日 18時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2018年4月16日 22時
