毎日生まれ変わる私と饒舌な彼は私 ページ3
…
you side
「え、Aさん推理披露してくれないの！？」
「はい。依頼されてないので」
「なんの為に探偵やってるんやこのドアホ！！」
依頼されてない事件なのだから
わざわざ推理を発表しなくてもいいだろう、それに
この場には優秀な探偵が三人…ヒント役が一人。
充分人手は足りている。
「探偵はボランティア活動じゃないんです」
「それやったら俺だって……けど
無償で推理披露してやっとるで」
「お子ちゃま探偵にお金だなんてとんでもない」
「なんやとォ！！！」
色黒の彼は、西の高校生探偵
服部平次というらしい。名前は愚か顔も知らない。
本人曰く無名ではないそうだが
記憶が一日でなくなる私にとっては関係ない事だ。
「……」
きゃんきゃん吠えてくる服部くんを放っておき、
ちらり、と推理真っ最中の安室さんを盗み見た。
(………僕が、覚えている…)
とんだ殺し文句である。
貴方が忘れてようが
僕が覚えていればいいでしょう、と
彼はさも当たり前かのように口にしていた。
ばち、とふと視線があってしまい
そのまま彼を見ていれば
満足そうに顔を綻ばせて
「なんですか？」と首を傾げた。
(………胡散臭…くない)
不思議なことに、彼のことを
胡散臭いとは思わなくなっていた。
それは恐らく、彼が口にした言葉の数々のせい。
まるで私が一瞬だけ見せてしまった
臆病な表情を読み取ったかのように、
彼は私を安心させようとしたのか、
貴方は変わらないだの僕は忘れないだのと
饒舌に話をしてくれた。
(今日の私が死んで…また明日の私が生まれる)
いつの日か、全く違う自分が
生まれてしまうのではないだろうか。
「………ネガティブね、自分」
事件の真相は分かる。
けれど私は彼らと生き方がまるで違う。
長年の鬱憤晴らし、復讐、…そんな動機なんて
記憶を失っていく私にとっては、必要ないのだ。
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ずーさん - とても面白い夢小説で、心が救われました！ (2020年10月18日 21時) (
レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - *ひな*さん» ｷﾞｪｪｪありがとうございますん！！はじめまして〜夢主ちゃんの生命力はカンストしてますので…折角だから警察学校組出したい！ってなったのでちらっと出してみました。最後まで読んでいただき感謝感激です…！ (2018年8月24日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
*ひな* - …………、よがっだぁぁあ!!!､､､ｺﾞﾎﾝ。失礼しました。*ひな*です。夢主ちゃんが生きててホント良かったです。最後警察学校組が出て来たのが嬉しかったです！お疲れ様でした！ (2018年8月24日 11時) (レス) id: 966379f9ef (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 怠惰猫さん» 本当はまた振り出しに戻るエンドも考えたのですが…ハピエン厨なのでやめました…ふりゃーさん幸せになってほしい！前編後編共にコメント誠にありがとうございます！とっても嬉しいです(゜▽゜) (2018年8月23日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - レイさん» 勿体ないお言葉ありがとうございます〜！！最後まで読んでいただき嬉しいです(*´▽`) (2018年8月23日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2018年8月20日 13時
