【名探偵コナン】安室透って誰ですか？【降谷零】

九条探偵の過去と公安降谷零 ページ15

…



「私は生まれてから数年後、妹が物心つく前に
学校の関係で親元を離れました。
だから妹のことはよく知りません」

「姉とはたまに連絡を取っていたようです。
けれど……恐らくそれが急に途切れた」




エレーナ先生の娘。血縁者の可能性は考えたが、

彼女は幼くして親元を離れていたというなら
俺が頻繁に通っていた宮野家に
彼女の姿がなかったことにも頷ける。




「どうやら姉と妹含め一家ごと
黒ずくめの組織に加入していたそうだけれど…
離れて暮らしていた私だけが存在を隠された」

「姉は私を守るために
私の存在を隠そうとしてくれたようですが……
何らかのトラブルで私の存在が露見」

「けれど家族だからといって
組織のデータも機密情報も持っていない
私を組織が追うわけがない」






さて、一体なぜ組織の幹部直々に頭を撃つ
状況下に置かれる事態になったのか？と
Aさんが俺にクエスチョンを持ちかける。






「……貴方が、優秀だから」

「正解です」






不幸なことに……とある記事に
私の顔写真と名前が載ってしまった。

それは『お手柄！暗号文をいとも解読』という題名。




「これを見つけた幹部の一人が
顔と苗字にピンと来たらしく
…調べてみれば案の定、宮野明美の妹。
しかもその時宮野明美はもう射殺されていた」

「……彼女の代わりに貴方を組織に？」

「はい。それに先程データも機密情報も
持っていない私は追われないと言いましたけれど
それは彼らにとって所詮あやふや」







「貴方がもし機密事項を持っていたとしても
組織に引き込んでしまえば監視下にも置けるし
更には優秀なブレインが増える……というわけか」

「そういう結論に至ったのでしょう。つまり…
宮野明美を射殺したジン自ら私を迎えに来た」





そこで、当然彼女は抵抗し逃げようとした。

組織に入るか命を落とすか
決死の選択を迫られた彼女は…





「何かあった時のために姉に渡された
連絡先へ咄嗟に連絡をし、ジンに頭を撃たれ
瀕死状態になってしまったのでしょう」

「………誰の連絡先、ですか？」







「善良な市民を助けるのがお仕事…つまり警察官。
明美さんが信頼を寄せた赤井秀一と言う男です」





瀕死になる瀬戸際、Aさんは
最後の悪足掻きに彼へと助けを求めた。

運命的に彼女と出会えた彼→←忘却された彼女の過去と信じる彼

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