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喫茶ポアロでオムライスを食べる彼女 ページ46



you side



(榎本梓さんとは恋仲ではない、
JKからの絶大な人気を誇りながら
幅広い世代の客を虜にするアルバイト。

そして……あの毛利小五郎の弟子)



ざっと他の客の話し声から
安室透のデータを纏めてみる、


ちなみに毛利小五郎の事については

推理偶然街にあった巨大モニターで
犯行のトリックを正確かつ的確に推理するさまが
それはもう大々的に放映されていた。

ゲストとして出演しているのか
「いやぁこんなトリック、……
この名探偵毛利小五郎には子供騙しですなあ!!」
と豪快に笑い飛ばしていた。



その時は「こんな男が
本当にあの推理をしたのか?」
と不信感を抱いただけであったが、

安室透が関わっているなら話は別だ。





(……安室透は"今日の私はつれない"と
言っていたから……恐らく私がここまで
彼に食ってかかったのは初めて)





気になる、昨日の私がこの男に何を思って
今日の私へこの言葉を残していったのか。

それほどまでにこの男は、





「………」


「あれ?まだアイツら来てないのか?」




からん、と音を立てて来店してきた男性の声に
安室透に向けていた視線を外して
少し冷めていた紅茶を口に含んだ。




(この紅茶を飲んで、そしたら今日は帰ろう…
太腿の書き残しは消しておけばいい)




なんて面倒なものを残していったんだ昨日の私。
おかげでどうにも腑に落ちない。
探偵としての推理バカが発揮されているようだ。





「きょうはここで唯の誕生会なのに…まあ、
奴らが来たら先に始めてくれって言っといて…
何か、朝から腹の調子が悪くて」

「はい…だ、大丈夫ですか?」





大丈夫、大丈夫とトイレに入っていった
男性をなんとなく眺めていた。


それから紅茶を飲み続けて不本意ながら
美味しいオムライスを口に入れる。

すると、さっきまだ来てないのかと言われていた
三人の客が来店してきた。


なにやらごちゃごちゃと話し込んでいる。





「美味しそうに食べてくれるんですね」

「……」




時たま私に話しかけてくる安室透は、やっぱり
胡散臭くてチャラチャラした男にしか見えない。

はじめましてと笑った彼女→←私立探偵安室透の推理対象→彼女



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作者名:てな | 作成日時:2018年8月12日 17時

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