【名探偵コナン】天才FBI捜査官と公安警察

第十話 ページ10

……



「ふっ、双子ぉ！？」



「はい、赤井Aといいます」





来店した園子さんにAが小さく笑う。
蘭さんも驚きを隠せずに目を見張っていたが、

その後ろにいるコナン君は小さく頬を引き攣らせて
「はは……」と笑っている。





ちなみに組織が壊滅し
薬のデータも宮野志保こと灰原哀が
分析をしているため、コナン君が
元の身体に戻れるのはそう遠くない未来だろう。


まさか高校生が小学一年生に退化するとは…、と
知った時にはさすがに驚いた。







「秀さんにお姉さんがいたなんて……
全然知らなかったな」




「僕も全然分かんなかった〜へえ〜そうなんだ〜」




「あら、ボウヤは子供なのに
アイスコーヒーを頼むのね。
まるで何処かの高校生探偵みたい」







棒読みで間延びした声を漏らすコナン君に、

わざと蘭さんに聞こえるよう大きな声でそう笑ったAにコナン君が
「しーっ！！」と人差し指を立てる








(二年経っても大人気ないな、……)







容姿は少し変わったといえど、所詮中身は
元ペテン師であのクソFBIの妹。








「ガキンチョ！大人しく席に座んなさい……って
あーー、っ！！！」









唐突にガタッと席を立った園子さんに、
店内にいたお客さん達が目を向ける。

Aもびっくりしたようで、
少しキョトンとしながら園子さんを見ていた。








(………猫みたいだな)








不覚にも僅かに可愛いと思ってしまったが、

そんな考えを振り切るように
カウンターから園子さんの元へ向かい、
「どうしたんですか？」と笑顔で伺った。







「安室さん！キッド様の予告状が
また届いたみたいなのー！！
蘭！週末空いてるわよね！？」




「えっ、ええ？まあ、うん…」






変わらないなあ、と頬を緩ませていると

Aが「園子さんも
怪盗キッド好きなんですか？」と
おずおず園子さんに言った。

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