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第三十話 ページ30



you side



『結婚することにした』



まず家族に知らせろ、と零くんが
しつこく言ってくるから仕方なく
母さんと秀吉、真澄、
そして秀一にそう告げたのだ。


母さんは「そうか。おめでとう」と
秀吉、真澄も同様零くんとの結婚を喜んでくれた。
秀一は「……….、おめでとう」と
私をぎゅうぎゅう抱きしめながらそう言った。





(……シスコン)




煙草臭かったが、諦めてその胸に頬を寄せた。







「ただいま、………零くん?…れ〜くん?」




「ん゛〜……おかぇ、……り……」






寝室の方から掠れた声が聞こえてきた。
腕の中でぐっすりと眠る透と一緒に寝室に向かい

同じく眠っていたらしい、唸り声を上げてから
ゆっくりと起き上がった。






「寝てたの?……」



「ん、あぁ、……ちょっとな」





今日は私と降谷くんが結婚して7年が経った、
いわゆる結婚記念日というやつだ。

秀一が「俺が見ておいてやるから、」と
気を利かせて透の面倒を見ていてくれた。




「……ふ、」



「なによ、」



「いや?……やっぱ可愛いと思って、な」



「馬鹿ね」





普段私は黒か白以外の色を着ることがない。

けれど今日だけは「僕が選ぶ服を着て欲しい」と
言われてしまったために、
髪型まで可愛くセットされてしった。





「……透も小学生か、……早いな」



「きっと勉強も運動も出来るんでしょうね、
だって私の子供だもの」



「…まあ、そういうことに
しておいてやってもいい」






透は金髪で、目の色はグリーン。
そして色白の美少年へと現在成長している。

最初に言った言葉は「ぱぱ〜……」で
ドヤ顔を見せた零くんを軽くどついた。






「………不思議ね、あの頃の私には
考えられなかった家庭を、今持っているなんて」



「案外そんなもんだろ?僕だってまさかこんな
詐欺女に惚れるとは思ってなかったさ」



「失礼ね。あ〜あ、……このUSBメモリを
必死に取り返そうとする
安室くんは可愛かったのに」






ねー透♡とむにゃむにゃと眠る透を
別のベッドに優しく降ろしてから、
零くんがいるベッドの前に立った。







「……ん?」




「、ふふ、……零くん!!」








だらしなく寝っ転がっている零くん目掛けて
ダイブすれば、「うぉっ!!?」と
声を上げた零くんが両手で受け止めてくれた。

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休校 - 半端じゃなく、面白かったです!笑 ありがとうございました! (2020年6月21日 17時) (レス) id: e4ab2b5df5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - こんな素晴らしい作品を作ってくださって感謝しかないです…!ストーリー構成が完璧で、赤井さんのシスコン具合も最高だし、なにより、主人公のキャラが好きです…!!!大好きです!ほんとにありがとうございます!! (2019年12月18日 20時) (レス) id: 7131cab108 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 四皇子さん» ありがたきお言葉…大感謝感激祭です… (2019年2月4日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - たんぽぽ珈琲さん» わー嬉しいです!!気に入っていた作品なのでありがたいです〜(*゚▽゚) (2019年2月4日 12時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
四皇子 - 500評価から501評価にしてしまった、罪悪感、、 (2019年1月31日 16時) (レス) id: 3e09273f36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2018年7月8日 14時

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