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furuya side



「ん゛ー!!……っ、……ぅ」


純白のドレスに身を包んだAが
キャンキャンと吠える口を塞いでやると、

激怒したようなくぐもった声が
途端に部屋に響いた。

嫌がるように顔を背けるAの唇に
深いキスをしていくと、さすがに驚いたのか
小さくその肩が揺れた。


「………っ……やだ…」


呼吸も上手くできないらしく
仕方ないから柔らかい唇を解放してやれば、
彼女が俺を睨みながらそう呟いた。

勿論すぐにまた塞いでやるが。



「んー、……ふ、ぅ……」


やらしい水音にAがゆるゆると首を横に振る。

最後にちゅう、とわざとリップ音が残るように
彼女の唇に自身のを押し付けてやり、
彼女の膝裏と背中に手を添えて抱き上げた。




「…………殺す気か………降、谷」


「その様子だと、俺が初めてみたいだな」




腕のなかでぐったりとしたままのAに
意地悪くそう笑ってみせると

「……景光くんだったら絶対
あんなスケベなキスしない」と
彼女が俺を睨みながらそう言う。



「ヒロは案外スケベだぞ」

「あ?景光くんは
ゴリッゴリのピュアピュアなんだ、よ…!?」



そう不機嫌そうに唸るAの唇を
強引に奪ってみると、よほどびっくりしたのか

「逮捕されたくなかったら今すぐ速やかに
自首してくれませんか!!!!???」

とぶん殴られた。その声色は震えていて
逆に加虐心を煽るだけなのだが。





「………結婚しよう」

「聞こえなかった?今すぐ
署にご同行願いますっつってんじゃボケ」

「今すぐ籍を入れよう」

「だから、……」

「あ〜……好きだ…」







「っ……大っっっ嫌い」

「俺は愛してる」




そう囁けば、いつものようにまた
こんんんの…クソゴリラ…!!!と
噛み付こうとするAに笑みが零れた。




(………ヒロ、)



お前の分までコイツの傍にいるよ、と
何処にもいない彼に語りかけて
目の前にいる愛しい彼女を抱き締めた。

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てな(プロフ) - あるさん» 返信大変遅くなりすびばせん!!!!!某ヒロア…からお借りしました(小声)大変嬉しい限りです!ありがとうございます〜(゜▽゜) (2019年1月19日 1時) (レス) id: 148a377828 (このIDを非表示/違反報告)
ある(プロフ) - 今絶賛読んでいる途中なのですが、とぉっっっっっても面白いです!!!ピザーラ銀座店です。の所、どこかのヒーローアニメと似てたような…あとそれの敵の反応も…あ!勘違いですね!はい← てな訳ですんごい面白いです!以上! (2018年11月17日 17時) (レス) id: 24dd2edea5 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 輪廻さん» ひぇー!キュンキュンしていただき感謝でございます…(´∇`)コメントありがとうございます!! (2018年8月11日 14時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品ほんっとに好きで、完結したのが嬉しいやら寂しいやらで最終話読み終えた瞬間1から読み直しました笑何度読んでもめちゃくちゃキュンキュンしました!お疲れ様です!これからも応援してます! (2018年8月9日 21時) (レス) id: d5ec128220 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - Ha_3さん» 番外編なんとか入れたかった…最後くらいデレさせたいと頑張ってみましたw最後まで読んでいただきありがとうございます! (2018年8月9日 0時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2018年7月29日 12時

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