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…
you side
「……ねえ、降谷」
何やら顔を逸らしたまま
動かなくなってしまった降谷を横目に見ていると
路地裏の出口からさす光が眩しかった。
「………、景光くんと、……最近会ってる？」
「…………」
今まで決して投げることのなかったその質問に
降谷は目を見開いた。
かたかたと指先が震えて、
自分が呟くように言い放った言葉さえ
情けないくらい震えていた。
怖い、
「……、…最近は、………会っていない」
嘘つき、
「………、…そ」
私は優しいから、震えた声で答える降谷に
素っ気ない態度をとりその場を早足で立ち去った。
あんな顔をされたら、問いただそうにも
問いただせない。つくづくずるい男だ。
.
(………私のこと、好きなくせに)
やるせない気持ちは、何処にも行き場がなかった。
......................................................
自覚したのは、高校時代に
彼と二人きりで下校していた時。
私の誕生日だったその日に不幸にも
景光くんは提出物があるため
居残りになってしまい、
この男と下校することになったのだ。
私の少し前を歩く降谷は、いつも通り
さりげなく車道側にいる。
こういう事をやるからプリンスプリンス
騒がれるのだろうが、やっている男が
デリカシーの欠片も無い胸糞ゴリラなので
プリンスの要素を感じられない。プリンスとは。
せめてプリンス・ゴリラ・降谷
ぐらいのネームにしとけよ。
「っくしゅ……！…、」
「風邪か？そんな足出してるから寒いんだろ」
「ばか。この私が寒さ如きで足隠してたら
景光くんに見てもらえないでしょ」
「はぁ………」
そんなこんなで今日も
彼の無駄に長い足を睨みながら歩いていると、
うっかりくしゃみが出た。
抑えるのを忘れるほど
気を取られていたなんて。降谷死ね。
「……ちょっと、歩いてくんない」
「………、」
ぴた、と歩みを止めた降谷の顔を覗き込めば、
何やら顎に手をやり数秒唸った後に
鞄から何かを取り出した。
「…ふる、……！？、」
ばっさばっさ、と乱暴に巻かれたのは
柔らかな赤いマフラーで。
最後に後ろで縛るためか、
彼の胸板が鼻先がぶつかった。
「……誕生日おめでとう。A、」
「…………」
彼が仕上げに、とポケットに入っていた
暖かい手で頬を撫でたその目は
決して、クラスの女の子や
景光くんに向けるものとは違い
優しく細められていた。
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てな(プロフ) - あるさん» 返信大変遅くなりすびばせん！！！！！某ヒロア…からお借りしました(小声)大変嬉しい限りです！ありがとうございます〜(゜▽゜) (2019年1月19日 1時) (
レス) id: 148a377828 (このIDを非表示/違反報告)
ある(プロフ) - 今絶賛読んでいる途中なのですが、とぉっっっっっても面白いです！！！ピザーラ銀座店です。の所、どこかのヒーローアニメと似てたような…あとそれの敵の反応も…あ！勘違いですね！はい← てな訳ですんごい面白いです！以上！ (2018年11月17日 17時) (レス) id: 24dd2edea5 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - 輪廻さん» ひぇー！キュンキュンしていただき感謝でございます…(´∇｀)コメントありがとうございます！！ (2018年8月11日 14時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品ほんっとに好きで、完結したのが嬉しいやら寂しいやらで最終話読み終えた瞬間１から読み直しました笑何度読んでもめちゃくちゃキュンキュンしました!お疲れ様です！これからも応援してます！ (2018年8月9日 21時) (レス) id: d5ec128220 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - Ha_3さん» 番外編なんとか入れたかった…最後くらいデレさせたいと頑張ってみましたw最後まで読んでいただきありがとうございます！ (2018年8月9日 0時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てな
| 作成日時：2018年7月29日 12時
