【名探偵コナン】プリンスはマドンナが好き【降谷零】

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…


「警視庁で噂になったのは…
"安室さん"と私のはずだよ」


どういうこと、と言葉を紡ごうとした
その瞬間口元に布があてられた。

咄嗟に引き剥がそうと彼の手に爪を立てても
所詮私の力は男よりも劣っている。


「っ、………」


意識がぼんやりと霞んできた、

運転席に座る彼の嫌な笑みの中で
もう一人の"彼"の柔らかい笑みが見え隠れした。



......................................................



そして現在に至るのだ。

ここはホテルか何かか、広いベッドに
趣味悪く天蓋まで付いている。

スーツを着ていたはずが
今自分が身につけているのは、
簡易的なウェディングドレスのようにも見える
ヒラヒラとした洋服だった。

ご丁寧に相手も真っ白なスーツを着ており、
なんつー趣味の悪い…と一人顔を歪める。


「…スマートフォン二個持ちなんですか？
さすが優秀な刑事さんですね」


電源を切られてベッドの端に放り投げられた
スマートフォンを見て、そして
目の前で私を見下ろす彼から距離をとった。



「……私が降谷と話してるところを
ずっと見てたんでしょ、私は君達が
夢見るようなマドンナでもなんでもない、」


「ええ、けど…僕はタイプですよ」


貴方のような気の強くて可愛い女性は、と
膝にキスを落とす男に「おっっ……ふ……」と
思わず小さく呻いてしまった。

いや正直自分は嫌悪感と嫌悪感しか抱けないっす。

お前のような気色悪い男は景光くんに
生まれ変わってから人生出直してこい。



「降谷っていう人…迷惑じゃないんですか？」

「……あ？」


「だって貴方に嫌われているのに、
いくら邪険に扱われてもずっと貴方に
アタックし続けてる…不快ですよね」


いやそれお前〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！

と目潰ししたくなるのを背後で縛られてる
両手首によって阻止されてしまい、
大人しく顔を逸らした。

その反応が気に入ったのか男は更に続ける。

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