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miwako side



「三上さん!おはようございます!」


「おはようございます」



ふわりと微笑んだAの目の前にいる男刑事は
頬を赤らめて「今日も可憐だ…」と
うわ言のように呟いていた。

当の本人は私をブラウンの瞳に入れると、
「佐藤刑事!」と
さらさら揺れる髪を靡かせて駆け寄ってきた。




「おはよ三上刑事!」


「おはようございます」




今日も一日頑張りましょうね♡と
笑うAを見て私は苦笑いを零した。

周りの男共は頬を緩ませてぼー…と
それを眺めている。




「___美和子、お昼行こう」


「……はいはい」




昼飯行くぞ、と刑事達が部屋を出ていき
大抵Aは仕事を終わらせてから
私をお昼ご飯に誘う。

勿論二人きりなのでAが
私に向けたのは可愛らしい微笑みではなく、
口角を僅かに上げた控えめな笑みだけだ。

それでも十分可愛いのに。


数年前からAは
私に猫をかぶるのをやめてくれた。

突然態度を豹変させた彼女は、
「美和子は好き」と私にまず言ってくれた。

どうやら彼女は私に心を許してくれたそうだ。




「あ、由美…」


「ちょっと!!また合コンで言われたわよ。
警視庁で可愛い子いるって聞いたから
俺に紹介してくれって!」



私達が昼食をとっていたテーブルに
ばん!と掌を叩きつけて
「あんた達でしょ!」と睨まれた。



「さ、佐藤刑事じゃないかな…だって
私なんかより佐藤刑事の方がずっと可愛いし」


「……はぁ、…怒るに怒れない可愛さが
また腹立つわね」



誰?という台詞はしまっとき
「はは…」と苦笑いを浮かべた。

彼女は自分の可愛さを知っているからだ。



『私は可愛い。美和子も可愛い』



前にAがそう言っていたのを思い出した。

警視庁のマドンナ三上刑事と
警視庁のアイドル佐藤刑事なんて
呼ばれてはいるものの。

二人ともマドンナとアイドルには
程遠い類に所属していた。



私は左手の薬指の指輪の意味すら知らなかったし。


この子はマドンナに
ふさわしい外見を持ち合わせているがために
それ相応の振る舞いをしているだけだ。

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てな(プロフ) - amroさん» ありがとうございます…頑張って治したいです(;ω;) (2018年7月27日 8時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます…(´;ω;`)早く治したいです… (2018年7月27日 8時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - てな様 お風邪大丈夫ですか!? 無理せずゆっくり治して下され。お大事に。 (2018年7月27日 0時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 大丈夫ですか?!風邪お大事に(´・_・`) (2018年7月26日 22時) (レス) id: ba18e17bc2 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - amroさん» はじめまして!コメントありがとうございます〜!一生懸命考えて照橋風のヒロインちゃんが出来上がりました…降谷さんがんばれ!!って感じにしたかったのでこの関係性自分も気に入ってます(*´∀`)応援大感謝です…! (2018年7月25日 13時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2018年7月21日 18時

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