公安の狙撃手と5 ページ38
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you side
「……、……零」
ショートしそうな思考回路を必死に巡らせて
なんとか言葉を紡ごうとしても
口に出たのは彼の名前だった
「ん?、」
「あ、……と…その」
零の優しく、柔らかな声は
さっきまでの安室透の声とは何処か違っていて
少しだけ嬉しかった
いつかのように、首裏をつつ、と撫でられると
「ぐぁ゛っ……!?」という
なんとも色気のない声が裏返って出た
「んー、…?
黙ってたら何も分かんないだろ」
「れ、零…」
静かな囁き声が耳元をくすぐって
彼の胸元を柔く押し返しても、ビクともしない
つう、と唇を親指で撫でられれば
体が硬直してしまった
「………、…そういう雰囲気っていうのが、
やっと分かったようだな」
「……いや、待って、まだ分かりません、
ちょっと!零…!」
.
ちゅう、と唇が重なって
目を見開かせれば、零が小さく笑った
息が上手くできなくて
背中を叩いても、
彼の舌が入ってきて「ふあ、」と
間抜けた声が漏れてしまった
「……、…っ、れ、い………ん、んん〜…!」
名前を呼んでみても逆効果で、
耳を柔らかく触られる始末だ
包帯が巻かれた後頭部を優しく撫でられて、
場違いにも、…いや場違ってないけれど
キュンと来てしまった
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「………!っ、…なが、………い!!!」
ガン!!!、と頭突きをすれば
零が額を押さえながら小さく屈んだ
「お前……頭突きはないだろ、…」
「長いからよ!!!ドスケベ公安!!!!」
真っ赤な顔を隠すようにそっぽを向けば、
呆れたような笑みを浮かべながら
零が「A、」と優しく呼びかけてきた
「(………、…ずるい)」
彼が私の名前を呼ぶこと、それは
零による私の胸キュン仕草トップ5入りしている
胸キュン仕草なのだ
キュンと鳴った胸を隠し
き、と彼を睨み上げれば
「そんな赤い顔で睨まれてもなあ」とからかわれた
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真白(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い (2023年4月30日 19時) (レス) @page42 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます^o^惚れましたぁぁぁ/// (2019年8月29日 13時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - おだんご@白石大好き♪( ´▽`)さん» わぁあありがとうございます!初のコナン小説だったので拙い所だらけでしたが…(´∇`)後日談とかもぜひ書いてみたいと思っている所です! (2018年6月3日 22時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご@白石大好き♪( ´▽`)(プロフ) - とっても面白かったです!!図々しいですが、続きがみたいです。(>人<;) (2018年6月3日 22時) (レス) id: 2611ccec3a (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ちー@政宗最推しさん» あっー!すみませんw直してきます!楽しみにしてくれるなんて嬉しいです…!>< (2018年5月27日 21時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てな | 作成日時:2018年5月26日 15時