検索窓
今日:11 hit、昨日:34 hit、合計:272,201 hit

公安の狙撃手と5 ページ38

.


you side







「……、……零」






ショートしそうな思考回路を必死に巡らせて



なんとか言葉を紡ごうとしても

口に出たのは彼の名前だった







「ん?、」



「あ、……と…その」








零の優しく、柔らかな声は
さっきまでの安室透の声とは何処か違っていて
少しだけ嬉しかった







いつかのように、首裏をつつ、と撫でられると

「ぐぁ゛っ……!?」という
なんとも色気のない声が裏返って出た









「んー、…?
黙ってたら何も分かんないだろ」





「れ、零…」








静かな囁き声が耳元をくすぐって
彼の胸元を柔く押し返しても、ビクともしない


つう、と唇を親指で撫でられれば
体が硬直してしまった









「………、…そういう雰囲気っていうのが、
やっと分かったようだな」





「……いや、待って、まだ分かりません、
ちょっと!零…!」









.








ちゅう、と唇が重なって
目を見開かせれば、零が小さく笑った





息が上手くできなくて


背中を叩いても、


彼の舌が入ってきて「ふあ、」と
間抜けた声が漏れてしまった









「……、…っ、れ、い………ん、んん〜…!」








名前を呼んでみても逆効果で、



耳を柔らかく触られる始末だ





包帯が巻かれた後頭部を優しく撫でられて、


場違いにも、…いや場違ってないけれど
キュンと来てしまった









.






「………!っ、…なが、………い!!!」









ガン!!!、と頭突きをすれば
零が額を押さえながら小さく屈んだ









「お前……頭突きはないだろ、…」




「長いからよ!!!ドスケベ公安!!!!」









真っ赤な顔を隠すようにそっぽを向けば、


呆れたような笑みを浮かべながら
零が「A、」と優しく呼びかけてきた









「(………、…ずるい)」









彼が私の名前を呼ぶこと、それは
零による私の胸キュン仕草トップ5入りしている
胸キュン仕草なのだ







キュンと鳴った胸を隠し


き、と彼を睨み上げれば
「そんな赤い顔で睨まれてもなあ」とからかわれた









.

公安の狙撃手と6→←公安の狙撃手と4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (372 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1059人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

真白(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い (2023年4月30日 19時) (レス) @page42 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
ミコト(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます^o^惚れましたぁぁぁ/// (2019年8月29日 13時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - おだんご@白石大好き♪( ´▽`)さん» わぁあありがとうございます!初のコナン小説だったので拙い所だらけでしたが…(´∇`)後日談とかもぜひ書いてみたいと思っている所です! (2018年6月3日 22時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご@白石大好き♪( ´▽`)(プロフ) - とっても面白かったです!!図々しいですが、続きがみたいです。(>人<;) (2018年6月3日 22時) (レス) id: 2611ccec3a (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - ちー@政宗最推しさん» あっー!すみませんw直してきます!楽しみにしてくれるなんて嬉しいです…!>< (2018年5月27日 21時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:てな | 作成日時:2018年5月26日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。