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6話 恥。 ページ7

「A」

首領の前であるのに太宰が、手で俺を呼ぶ。



A「なんだよ?」
少し不機嫌になりながら近づく。

すると太宰は、俺の手をぎゅっと握りながら、部屋から出た。





無理やり手を引っ張られ、気がつくと太宰の部屋にいた。

ドアを勢い良くしめて、鍵を閉める。




太宰は終始無言で、俺を壁側に立たせた。

太宰の闇の目が俺を見つめる。



太宰は距離をどんどん詰めて来て、気がつけばキスさえ出来てしまいそうな距離になっていた。

思わず目を瞑る。何故だか太宰はすごく機嫌が悪いみたいだ。迂闊に喋るとどうなるか分からなかった。






ぐいっ…。




両頬が太宰の冷たい手に引っ張られる。


太宰は俺の頬をゆっくりと優しく揉み始める。






長い…。こいつ疲れてるのか?と思いながら、好きな人に触られる嬉しさからじっと待つ。





2、3分だったろうか、太宰はようやく口を開けた。

太宰「Aの頬は柔らかいね。…よく笑う人ほど、表情筋が発達して頬が固くなるらしいよ?」

と言いながら頬を揉み続ける。







太宰「疑似恋愛でも、この頬が世界で1番固くなって欲しいもんだね。」


恋に再び叩き落とされる音がした気がした。
太宰はそんな俺に意地悪そうな笑みを浮かべた。





太宰「A、顔真っ赤だよ?

世界で1番嫌いな僕がそばに居るのに、どうして君は幸せそうなんだい?」



分かっているくせに…。







「疑似恋愛の告白は、Aからしてきなよ」

太宰はすっと頬から手を離した。

余りに冷たい言い方で、急に冷めたような行動を取る太宰。



だが、まるでこれからの俺の行動を激励しているようだった。

7話 隠れる恋→←5話 魅惑の美女



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設定タグ:太宰治 , 文豪ストレイドッグス , 文スト   
作品ジャンル:恋愛
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こんふぃでっ!!(プロフ) - 眠る猫さん» ありがとうございます!! (2023年1月27日 16時) (レス) id: dbf81f6428 (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - あああ,,,もう好きだわ,,,更新楽しみすぎる (2023年1月25日 22時) (レス) @page7 id: cd1a79a794 (このIDを非表示/違反報告)
こんふぃでっ!!(プロフ) - 水瀬琥雪さん» ありがとうございます!!面白い作品を更新できるよう精進していきます! (2023年1月23日 15時) (レス) id: dbf81f6428 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬琥雪 - めっちゃ面白かったです!!成り代わりって、前世にアニメとか見てていきなりとかありますけど…これはいきなり思い出す系でとてもいいなって思いました!更新頑張ってください!! (2023年1月23日 7時) (レス) @page4 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こんふぃでっ!! | 作成日時:2023年1月22日 20時

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