貴方達に何がわかるの？ (ページ12)

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１１話ページ12

リョ『ねぇ、アンタ。昼間屋上で言ってた事って、ホント？』

貴『ホントだけど何か？』

リョ『その割りには、アンタ凄い楽しそうに彩と、一緒に居たみたいだけど。』

貴『それは、うちが演技が上手いからじゃないの？』

リョ『ふ～ん。その割りには、小さい頃、凄く楽しそうにテニスしてたよね？』

貴『・・タ・・かに・が分か・。』

リョ『何って言ったの？』

貴『別に関係無い。それよりアンタは、練習抜けてまで、何が言いたいわけ？』

リョ『アンタ本当にテニス嫌いなわけ？』

貴『ええ。』

リョ『ふ～ん。』

貴『用はそれだけ？なら、うちは帰るから。』

リョ『アンタ、昔から随分性格変わった。』

貴『そう。だから何？』

リョ『アンタ、何かあった？』

貴『何も無い。』

リョ『あっそ。あんまり、独りで抱え込みすぎるなよ。じゃ。』

そういうと、アイツは走って練習へ戻っていった。

貴『昔と変わった、か・・・・』

貴『うちは、元々君達とは、違って才能が無いから、どんなに努力したって無駄なんだよ。』

貴『貴方達には、絶対分からないだろうけどね。』

その後、うちは、５分ぐらいボーッと立っていた。

走って行った筈のアイツがうちの、独り言を聞いていたなんて、この時のうちは、知らなかった。