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「個人戦の組み合わせはくじ引きか?」


「え、今年は個人戦やんないよ。僕ルーティンって嫌いなんだよね」



さとるのその言葉に、みんなは呆れた顔をしたけど、さとるだからしょうがない、という雰囲気で誰も何も言わなかった。


さとるはそんなことなんて微塵も気にせず、四角い箱をゆうじに投げた。



「毎年この箱に勝負方法入れて、当日開けんの」


「なに、やるの?」


「それはくじ引いてからのお楽しみ!」


「じゃあ俺引くよ?」



ごそごそとゆうじが箱の中を回して、1枚の紙を取出す。


そこに書かれていたのは…




「や、野球ぅ〜??」



と、いうことで、私たちは野球をすることになったのだった。




.




ガキッと大きな音がして、ボールが高く空へ行く。
そして走り出した魔女さんに、うたひめの怒号が上がった。

うたひめは野球が好きだから、この場で1番乗り気なんだろうな。私もうたひめに連れられて、野球場とかに行ったことがある。


次にのりとしがホームに入ったけれど、特に何もすることなくアウトになる。
またもや怒るうたひめ。


一回裏、のばらがメカ丸に怒って乱闘騒ぎ(未遂)が起こった。なんで怒ったかというと、メカ丸がピッチングマシーンだったから。


そんなのばらは、ヤケクソで出塁していた。
次のめぐみも送りバント、パンダが思っきりうって、最後は我らがまきがホームランを決めた…はずだったけど。



ポスッと音がして、まきが打ったボールは魔女さんのグローブの中にすっぽり収まった。



「うわぁぁぁあ!!せっこ!!!!」

「おかか!!」

「釘崎戻れー」



人数不足につき1人呪術使用可という特別ルールが設けられていて、魔女さんがその任に就いたというわけである。
私の知ってる物語の中の魔女は野球をしないので、なんだか新鮮だった。


そしてまたもや起こった事件。
命名するなら、「あおい嫌われ事件」


簡潔に述べれば、まきの打ったボール(わざと)が、あおいの顔にクリーンヒットし、京都校の人だけでなく、東京校の人にまでナイスピッチと言われ、誰にも心配されなかった。


これに関してはあおいの普段の行いのせいらしいので、別に心配する必要は無い、と言われた。


そのあとはとげがすっごく早く走ったり、またもやうたひめの怒号がとんだり、と順調に進んで行って、

最後、ゆうじが打ったホームランが、試合の勝敗を決めた。



こうして姉妹校交流会は東京校の勝利で幕を閉じたのだった。

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作者名:さんめーとる | 作成日時:2021年3月8日 18時

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