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「開始1分前でーす。ではここで歌姫先生にありがたーい激励のお言葉を頂きます」
「はぁ!?え…えーっと」
設置してあるスピーカーからさとるは愉快そうに話す。
「あー…ある程度の怪我は仕方ないですが…そのぉ…時々は助け合い的なアレが…」
「時間でーす」
「ちょっ、五条!アンタねぇ!」
「それでは姉妹校交流会、スタートォ!!!」
「先輩を敬え!!」
その言葉を最後に、スピーカーからは音がならなくなった。うたひめの声のせいで、ハウリングしていたけれど。
隣を歩くのばらはアホくさ、と言った。けれどそれがさとるだから、仕方ないと思う。
「ボス呪霊どの辺にいるかな?」
「放たれたのは両校の中間地点だろうけど、まぁじっとはしてないわな」
「例のタイミングで捜索に長けたパンダ班と恵班にわかれる。後は頼んだぞ、悠仁」
「オッス!」
気をつけてね、とゆうじにいえば、Aもな!と笑って言った。
ゆうじは多分、あおいと会うのは初めてだよね。あおいは本当に強いから、ゆうじには頑張ってもらわないといけないだろう。
そんなことを考えていれば、1番前を走っていためぐみの玉犬が、バウッと吠えた。
前には3級の蜘蛛みたいな呪霊。祓うのは対して難しくないそれに、まきは武器を構えて向かいうとうとした、その時。
「先輩ストップ!」
めぐみの声と同時に、辺りに生えていた木々を全てなぎ倒して、あおいが現れた。
「いよぉーし!!全員いるな!!まとめてかかってこい!!」
あおいはとても好戦的、京都校の人とも(多分)そんなに仲良くないと思う。だから一緒に行動せずに、一人で来るだろうというまきの予想通り、あおい1人で私たちを潰しに来た。
「散れ!」
だから、足止めとして残ったゆうじがあおいの顔に蹴りを入れたと同時に、私たちはバラバラに走り出した。
本当はゆうじじゃなくて、めぐみがやる予定だったんだけど、別にいいってめぐみが言ったからゆうじになった。パンダ曰く、スーパードライらしい。
あおいは1級術師なだけあって、すっごく強い。だから今回置いていくゆうじも、勝つっていう前提でまき達は話してなかった。時間稼ぎが出来れば十分、ただし粘れという要望だった。でも、その言葉にゆうじは勝つと言った。何か思うことがあるのかもしれない。
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作者名:さんめーとる | 作成日時:2021年3月8日 18時