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電車を待っている間に
クラスのみんなへ遅れることを伝えると
罰として花火を買ってくるように指示された
それを風磨に伝えると
「それめっちゃ重いやつじゃん。Aよろし
く」
なんて男のくせに頼りないことを言って
眠りの体制に入ってしまった風磨
お互いに無言が気まずくない
男女の関係ってなんなんだろうか
友達に風磨くんと付き合ってるの？
なんてよく聞かれるけど
わたしたちは付き合ってなんかいない
そもそも
付き合うってよくわからない
風磨はわたしのことを
女の子扱いはしてくれないし
風磨と同じく仲のいい
健人は女の子に人気があって
周りからは王子なんて呼ばれている
誰にでも優しい健人は
わたしのことでさえ
お姫様のように扱ってくれた
周りから聞く彼氏の印象だと
彼氏が出来たらこんな感じなのかな
なんて考えてみたりもしたけど
どうしても自分を当てはめることが出来なかった
だから風磨との関係が余計に男女とは
程遠いような気がして
ただ大切で特別な友達だった
クラスのみんなとのやり取りで
スマホの画面に夢中になっているうちに
風磨は完全に眠ってしまったみたいで
わたしの肩に重心を傾けてきた
横目で盗み見た横顔が
あんまりにも綺麗なもんだから
バックからインスタントカメラを取り出し
レンズをこちら側に向けて
パシャリ
うまく撮れているかどうかなんてわからない
だけど写真が出来上がったら風磨に見せて
一緒に笑おう
そんなこと考えていた
思ったよりも早く時間は過ぎていて
次の電車が来るアナウンスが
小さな駅に響く
まだ眠っている風磨の肩を叩き
2人して45分遅れ
みんなの待つ海へと向かった
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作者名：莉梨 | 作成日時：2018年10月22日 23時
