Mr.jealousy (ページ36)

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お守りページ36

あれからやっぱり

私のお世話を焼く健人

髪が濡れてると風邪ひく

なんて自分はさておき

ドライヤーで乾かしてくれたり

喉にいいからって

蜂蜜たっぷりの紅茶を入れてくれたり

わたしのからだをとっても気遣ってくれる

だけど一番体力を使うのは

やっぱり彼を受け入れる事で

気にかけてもらえるなら

1番はそこなんじゃないかと

言いたくもなるけど

こんな悩みも幸せ

一緒に家を出て大学へ向かうため

玄関を出る前

「健人、わたし合鍵忘れてったよね」

「あー、置き去りの合鍵ね。なに？忘れてった

ってかわざと置いてったよね？」

バッグの中からわたし用の鍵を取り出しながら

あれ見た時へこんだわー。っと

健人が拗ねたように答える

「え、わざとじゃないよ？」

どうしてそう思ったんだろう

「え、そうなの？」

私の口調を真似して健人が答える

「わざとなんて置いて行くわけないじゃん」

すると、あー。なんて

頭をふるふるしながら唸ってる

「冷静に考えれば、Aがそんなことするわけ

ないってわかるんだけどさ。何だろうね。俺が無理

やりキスして泣かせちゃったし？いつも大切なもの

しまってるっていつてたポーチにちゃんと直してた

じゃん。そういうの見てたから、愛想つかされて

さよならの意味で置いてったのかなって。」

そんなわけないじゃん

そう思う一方で

健人の言ってることはよくわかる

不安な時こそ

好きだからこそ

当たり前の事が難しい

「健人の気持ちすごくわかるよ。私も似たような

事考えてばっかりだったから。でもね、あの日鍵を

忘れて言っちゃったのは、健人の彼女だって証

みたいに不安な時、お守りがわりにしてたからな

の。健人が帰ってくるまで、ずっと握りしめてた

から。急いで部屋出た時、置いて言っちゃった。ひ

とりで健人の家出て歩いてる間、いつもこの道を

歩くときは隣に健人がいたな。ってすごく寂しく

なったの覚えてる。」

「なんかさ、こうやって話してみると、俺たち同じ

気持ちでいたのに、本当に些細なことですれ違って

んだね。俺もあの時、追いかけたいって思ったよ。

だけどAが俺の事拒絶したあとだったし。

ねぇ、じゃあ何であの時俺の事拒否したの？」