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燃え上がる気持ち ページ32
健人side
どんなに言葉にしてAに気持ちを伝えても
どんなに抱きしめても
足りない
俺ばっかりがこんなに好きなのか
嫉妬心むき出しの俺に
いつかAが耐えられなくなる日が
来るだろうか
ごめんね
それでも俺は
君を手放せないんだ
痛いくらいに抱きしめる事で
伝えきれない気持ちを
Aを愛してる
そんな祈りにも近い気持ちをぶつけて
強く抱きしめると
感じたのは少しの抵抗
頬を綺麗な手で優しく包まれ
唇にはやらかい感触
ふわっと香る大好きな彼女の香り
予想してなかったAからのキス
俺の限界は過ぎた
悪いのはAだよ
自分自身ではもう抑えきれない感情の
引き金を簡単に引いたんだ
君は魔性の人だね
嫉妬という罠で君を捕まえたつもりが
捕らえられたのは俺の方なのかも
「誘ったのはAだから」
そうして華奢な彼女を腕の力だけで抱き上げ
ベッドに俺も一緒に
なだれ込むように倒れる
笑っちまうくらい余裕はない
「ごめん。優しくできそうない。」
こういう行為の時にしか見れない
彼女の色っぽい表情と
潤んだ瞳を見ると
理性なんてぶっとんだ
彼女を取り巻く全てに嫉妬して
愛しさと憎らしさが渦巻いた感情は
自分ではもう止められない
ねぇ
先に溺れるのはどっち？
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作者名：莉梨 | 作成日時：2018年7月5日 2時
