(∞人目) (ページ35)

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努力ページ35

あの時以来俺らは、今まで以上に活動ができるよう

ジャニーさんに頼んで、舞台に出してもらえるようになった。

それからはもっと忙しくなった。

俺らは時間を省くため住んでた家からAの家に引っ越して

小さい部屋で看病、バイト、レッスンを繰り返した。

誰かがAを見るために2人がレッスンに行って

交代してそのままバイト。

深夜帰ってダンスを教えてもらう。

そんな生活が続いて疲労がたまっていた。

Aは、あいつが来て1週間くらいずっと怖がっていたけど

その度に俺らが支えているとすぐに前のように戻った。

少しずつではあるが前の明るいAに戻ってきているのを見るのが

辛かった俺らの、唯一の楽しみやった。

そんなある日、3人で話し合いAを普通の生活に馴染めるようにしようと

外に外出をしてみることにした。

しばらく歩いてなかったからリハビリをして

最初は車椅子で近くの公園に行こうとした。

やけど、Aはその時間が近づくといつも恐れ

なかなか歩く状態に戻すのが難しかった。

俺はもう歩くことができないことを覚悟していた。

そんな時、Aがある日

『レッスンを見に行きたい。
みんなに会いたい。』

と独り言のようにボソッと言った。

それに雛やすばるは賛成し連れて行こうと言った。

やけど俺はすごく不安やった。

今のAをみてみんなが受け入れなかったら…

またあいつは傷つくし、そうしてまた戻ってしまったら？

という恐怖があった。

それでも、Aの望み通りに連れて行くことになった。