(∞人目) (ページ31)

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さよならページ31

病院言うても結局なんもないから2時間くらい休ませてもらって

家に帰ることになった。

目を覚ましたAは、無理に明るく振る舞った。

全然関係ない話をしたり、とにかく笑っていた。

家に着くとAは、俺らを追い出そうとした。

『今日は、ほんまにありがとう。

もう、大丈夫やから！行って？』

『やけど、ほんまに…』

『ほら、三馬鹿がおらな年下組が盛り上げてる訳ないしさ！

主役やろ？』

「…じゃあ、行くけど。

ちゃんと寝とけよ？

あと、戸締りはしっかりしろよ？」

『笑わかってるから！』

『ほら、横っ、行くで？じゃあな！A！

あんま気にすんなよ！また明日から俺らとやればええねんから！』

『うん！』

「…じゃあ。」

『うん…。

ありがとう、今まで。』

扉が止まる瞬間、微かにAがそう言った。

俺には今までと言う言葉がどうしてもつっかえていた。

なんで、最後みたいな言い方をしたんやろ。

それに最後の顔が忘れられへん。

どうしても、死ぬみたいにしか思われへんかった。

「なぁ、あいつ大丈夫かな？」

『んー、でも最後にはいつも通りのAやったから大丈夫やろ！』

「ごめん！俺やっぱAのとこおるわ！」

『…俺も行くわ』

『じゃあ、そこのコンビニでなんか買ってあいつをもりあげよか！』

『はは笑やな！』

そうしてコンビニに寄ってAの家に向かった。

ところが、家についてインターホンを何回押してもAが出てくることはなかった。

電話をすると中から音はするから中におるはずやのに…。

『なぁ、なんかガスくさない？』

「え？」

『ほら、Aの部屋からや、

ちょっ、あいつ何考えてんねん。

俺管理人とこ行ってくる』

『とりあえず換気や。窓割るから行くで？

せーのっ、』

［パリーン］

そうして割った窓からなんとか空気を出した。

そして管理人からもらってきた鍵でAの部屋に入った。

そこには倒れているAがいた。

「A！A！」

そう呼ぶけど返事がない。

俺らはテレビの番組の企画でそう言う時の対処の仕方をたまたま習ってたから

すぐに処置をした。

すぐに救急車がやってきた。

俺らの適切な対処の仕方のおかげでなんとかAの命は助かった…。

やのに、それからが戦いやった。