(∞人目) (ページ24)

今日:10 hit、昨日:4 hit、合計:57,873 hit

野沢さんページ24

red side

正直、グループが決まってからは

Aとは今まで通りに接することができひんかった。

俺が頑張れって言ってしまったせいであいつは一個も不服そうにすることはせえへんけど

それが帰って何を考えてるかわからんくて

それは雛と横だってそうで。

一緒に帰って今まで通り接してはいるものの、

今までとは違う空気感があった。

グループ名が決まったと言われた時は、

ジャニーさんがテレビ局に来てて

Aがおらん時に大倉と7人が集められて

「今日からyou達に彼が入るから。

あ、それとグループ名欲しがってたよね？

関ジャニ∞でいくから。」

と言われた。

そんときはやっとか！と思ったけど、Aがおらんことに悲しさとこれからどうするやろっていう気持ちになった。

それは横も雛もやすもみんな同じ気持ちやった。

俺らはジャニーさんにAのことを頼んでみたけど

それは何度言っても無理やった。

Aがそれを耳にしたとき、ほんまに絶望やったと思う。

そんなとき、Aを支えたのは野沢さんっていう

事務所の関西を担当してる人やった。

野沢さんは俺らも昔から世話なってて

Aが入るのをスカウトしたんも野沢さんやった。

俺らの代わりにAをご飯に誘って

色々聞いてくれててAも野沢さんにはほんまにお世話になってるって感謝してた。

そんなある日、Aにチャンスが与えられた。

それは野沢さんがプロデュースするジュニアのライブやった。

1人欠席が出たから一枠をみんなで争うらしい。

タッキーや、山P、KAT-TUN、俺ら関ジャニ、今をきらめくジャニーズが出るから

多くの人が見にくる。

もちろんメディアにも大きく取り上げられた。

Aは、もちろんそのひと枠のために頑張った。

俺らもそれが最後のチャンスやと思った。

Aは、いつも以上に完璧やった。

ダンスもドラムも誰よりも上手かった。

それで、最後のひと枠はAになった。

そのときはほんまに自分のことのように嬉しかった。

なにより、レッスンが始まってからのAは、

いつもの気を遣った笑いじゃなくて本当に楽しそうに笑っていた。

ドラムも任されて、ほんまに一緒にメンバーになれるんちゃうかと思った。

そしたらまた…。

そんな期待を抱いてた。