ペットシッター (ページ42)

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決意ページ42

大人たちが周りに伝えるために電話しに行こうとした時

やすは大きな声で

『もう二度と俺は渋谷んのチャンスを壊したくないんです。』

と言った。

俺らの中は意味わからへんっと言う思いがあった。

『…やす？どう言うこと？』

横山くんが聞く。

それを聞く様子もなくやすはすばるくんに話しかける。

『しぶやん、ほんまは去年、出て行くはずやってん。

みんなには言ってなかったけどずっと前からアイドルは35歳までって言ってた。

やのにやめへんかったのは去年やめへんかったのは俺が手術したから、

もうすでにしぶやんは一回チャンスを失ってる。

俺はしぶやんの一年を奪った。』

「すばるくん、そうなん？」

すばるくんは黙っていた。

『もう、これ以上こんなに大切な人のチャンスを奪いたくないねん。』

そう言うやすは泣いてて心の叫びを聞いた。

その場にいたメンバーは全員涙を流していた。

「で、でも…」

『もう大倉ええやろ。

わかったやろ？お前の気持ちはわかる。

でも、俺らはこいつらの気持ちを後押ししたあげなあかんのちゃう？』

反対する俺に村上くんは、そう言った。

『チーフ、これが俺らの決断です。

7月からは6人でやってみせます。

ツアーはダンスせえへんかったらええでしょ？

俺らは、バンドもやってるし、もしあれならMCだけでもやってみせます。

無理はさせません、だからやらしてください。』

そう言って村上くんは俺らのために頭を下げてくれた。

そうして結局すばるくんがやめることが決まってしまった。

その瞬間、俺は意識をなくした。