ペットシッター (ページ29)

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嫉妬ページ29

その日の夜

さっそく安田さんから召集がかかった。

今日の夜早く帰ってくるから

久しぶりにAちゃんのご飯が食べたいなぁ。

って言うメールだった。

私はまんまとその言葉に載せられウキウキしながら料理を作った。

久しぶりの安田さんは表の顔だった。

『久しぶりぃ！Aちゃん～！』

「お久しぶりです。」

『今日は、なに作ってるん～？』

そう言いながら後ろからギューってして肩に顎を乗せて

喋るのがくすぐったくて

あ、この感じ久しぶりだなぁって

すごく幸せな気持ちになった。

『そういえばさぁ、昨日大倉が出てきてビックリしたわぁ』

「あ、昨日ほんと、寝ちゃってすみませんでした。」

『あ、うんうん。大倉と仲よかってんなぁ』

「んー…仲よかったって言うか、、。

料理教えてもらってるんです。

ほら、私家庭料理とかほんっとうに知らなくて

だから…社会の常識？知っとかないといけないかなって…笑」

『家庭料理、ね…だから最近こう言う料理多なったんや。

そうか、これ大倉の味か…』

「あの、美味しくなかったですか。」

『…ううん、美味しいから逆に嫌やわ。』

「…え？」

『・・・』

安田さんの声が急に寂しそうになったから黙ってしまったから

不安になって横を見ると安田さんが拗ねた顔をしていた。

『…ちゃん、鈍感やな。

俺、今めっちゃ大倉に嫉妬してるわ』

そう言うと、安田さんは私に軽くキスをした。

私は初めてキスされたみたいにあたふたしてどうにかしていいかわからなくなった。

「っ！！ずるいですよ…私だって嫉妬してます」

『…え？』

「ダメですよ、安田さんは彼女さんがいるじゃないですか…なのに、そんな思わせぶりな態度とっちゃ、勘違いされますよ」

『勘違い？俺、誰とも付き合ってないで？』

「え…？

でも！昨日家に招いてましたよね？

この前、私の家に来た人！」

『え、あー！あれ、俺のお姉ぇ！

たまにくるねん！

あはは笑彼女と思ってたん？』

「…うそ、違うんですか？」

『うん！なんか、誤解させてたや笑

…でも、なんか嫉妬してたA、めっちゃ可愛かった。

あー、いいもん見れた！

よっしゃ、着替えてこよ』

「あ、ちょっと！安田さんも手伝ってくださいよ！」

『はいはい』

そう言って安田さんは脱衣所に行った。

勘違いでよかった、そう考えると涙が出て来そうになった。