serment ページ9
『…でもさ、やっぱり、私って、疫病神なんやな。』
「…？」
『私、いつも行くとこ行くとこ、周りの人傷つけてるから。』
「…お前が一番傷ついてるやろ。」
『…』
「自分のやりたいことができると思ったら次は権力に怯えて。
幸せな家庭を持って好きな仕事できた思ったら次はDVされて…
って改めて考えたらやばいな。
お前、前世何やらかしてん笑
凶悪犯やったんちゃうか？」
『…ふふ笑そうかも。
今考えても最悪な人生やわ。』
「…」
『…私、いつになったら、自由になれるんやろ。』
「…」
「…なぁ、A？」
『…何？』
「その…あれや、一緒に、どっか日本から遠いとこでも逃げよか。」
『何、言ってるん？笑』
「…本気やで」
『仕事があるやろ。
それに待ってくれてる人もいるし笑』
「じゃあ、せめて日本で一緒に仕事手伝ってや。」
『…私が一緒にしたらまた迷惑かかる。』
「そんなん知らんわ。
もしそうなって芸能界追い出されたとしたら路上ライブでもなんでもするし。」
『そこまでしなくても…』
・
・
・
「…なぁ」
『…何？』
「…結婚、しよ。」
『…え？』
「もうええやろ、俺ら。
別に一緒になっても。」
『…』
「…だから、もう離れるとか面倒いし、嫌やねん。」
そう言ってまっすぐAの顔を見る。
ブワッと涙が溢れて目の淵に溜まりそれが出ないよう我慢して笑う。
『…ありがとう。
…あの、すごい嬉しい。』
俺は承諾を確信した。
「…うん」
『でも…出来ひん。』
「っ！俺に迷惑かけるとかそう言うこと考えてるんか。」
『…違う。
…もし、ファンの人だったら帰ってきて
デビューする前に結婚しましたってなったら
そのためにグループ辞めたのかとか思うやろ？
そうなったら、今後、すばるが活動しにくくなる。』
「そんなんっ」
『だから、今すぐには、出来ない。』
「…？なぁ、それって…」
『すばるがアーティストととして立派に活動できたら考える』
「…っは笑
絶対なったるわ。」
『ふふ笑頑張って』
Aの言葉にらしさを感じそれを受け止めるしかないと思った。
そして俺はその夢を叶えることを誓った。
それから1ヶ月程、病院で治療を行い、無事退院しAは俺と一緒に日本へ帰った。
もう、誰にも邪魔をされないようにしたいと
Aは、自分の親を裁判で裁き自分に近寄れないようにし晴れて自由になった。
そしてその後は俺のマネージャーとして全力で支えてくれた
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作者名：kameco | 作成日時：2019年12月15日 0時
