ノスタルジーな夜に2 (ページ3)

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元々、好きなまま別れた中、

7年間、離れてたって気持ちは変わらなかった。

こいつと一緒に暮らしてまたあの時のように共に時間を過ごす中で

その思いは日に日に強くなった。

でも、既婚者やから。自分の思うまま動くわけにはいかない。

それでも、そのリミッターも効かないくらい好きが積もってしまった。

そして亮から電話がかかってきて俺がAを呼び出した夜。

隣でいてくれ、隣で涙を流しながらよかったね笑い

『お腹すいたやろ？夜食作ったあげる』

なんて言いながら嬉しそうに鼻歌歌いながらご飯作って

俺の食べるところを見るところとか愛おしくてたまらなかった。

そして、俺は思わずキスしてしまった。

Aは固まって、そのあとやめてよって笑って冗談にしようとするから

俺は真剣に

「なぁ、お前は今の旦那とおって幸せなん？

俺とおる方が幸せに見えるんやけど。」

と言った。

そう言うと驚いて少し困った顔をしながら

『…はは笑自意識過剰！』

そう言って手を止め少し考えてから

『幸せ…やった、昔は、な。

でも、今は友達としてしかみれへん。』

そう言い、立ちあがり、おやすみと一方的に言って

部屋に帰ってしまった。

怒らせたと思ったけど次の朝には普通にヘラヘラっといつも通りに戻ってしまっていて

俺の心はもう折れた。

そして、ここを発ってもう会わないと決めた。

「もう…帰らなあかんのちゃうん？」

『…あ、そうやな。』

さみしそうな顔をしてる気がして、何でそんな顔するねんと腹がたつ。

Aは、結局一口も飲まなかった水を台所に持って行き、

それを洗おうとする。

俺はそれをぼーっと見つめる。

袖をめくりあげた所でハッとして慌ててガバッと下げ

俺の顔を見た。

確かに見た、その腕には青い痣があった。

「A、それ…」

『何もないから』

そう言うとAは、急いでカバンを取り外に行こうとする。

「待てやっ、なんやねん、それ。」

『…何も、ないって！』

そう言ってAが俺の腕を払おうとして

頭にあたり、帽子が脱げる。

と同時に髪の毛で隠れていた部分が見え

露わになるAの額と頬。

そこには大きな痣が２つ見えた。