ノスタルジーな夜に… (ページ4)

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『彼らは売り物じゃないんです。

今日は私の大事な友人としてプライベートで出席してもらってるんです。

それにジャニーズは写真撮れないんです。

もしそれで気分が悪くなら帰ってもらっても構いません。』

そう言うて俺らを構うAちゃん。

それに対してお姉様方たちは

『ちょっと写真撮ってって言っただけでしょ。』

なんて言いながら戻ってった。

『ほんまにごめん！嫌な思いしたよな？』

そうやって振り返るAちゃんに信ちゃんが

『お前さぁ、あんな言い方したあかんやろ。

旦那の大事な会社の関係者ちゃうん？』

そう言うとやってしまったという顔をして

『あぁ～どうしよぉ、つい勢いで言うてもうた。怒られる…』

と泣きそうな顔で信ちゃんに寄ってきた。

それは昔と全然変わってないAちゃんで俺らは思わず笑ってしまう。

『ちょっと、私真剣に困ってるんやけど。』

『ごめんごめん笑』

『まぁ俺らも一緒に謝ったるがな。』

『ほんま？ありがとう』

そう言うてAちゃんが嬉しそうに笑う。

すると

『A！』

と言う声が聞こえて振り向くと新郎さんが走ってきた。

『どうした？なんかあった？』

『淳さん、ごめんなさい。

私、この人達に写真撮れってしつこい人がいて

つい怒ってしまって淳さんの会社の方怒らせてしまったかも。』

そう言うてこれ以上下げようのないくらい眉毛を下げて

シュンとするAちゃんに新郎さんも思わず笑う。

『はは笑Aがそんな感情的になるのは珍しいな。

…うん、まぁまた俺から謝っとくよ。

それより早く行かないと

お色直しに来ないってメイクさんが困ってる』

『あ！…ほんまや。

ごめん、みんなじゃあまた後でね』

『おん笑』

『皆さん、不快な思いをさせてしまいすみません、じゃあ。』

そう言うて新郎さんはAちゃんを追いかける。

Aちゃんがドレスでつまづきそうになったところで

追いついた新郎さんがサッと受け止め抱きしめる。

『あぶない。』

『へへ笑ごめんなさい。』

そう言うてまた2人で歩き出す。

『なんか、ええコンビかもな。』

そう言うて歩くAちゃんを見つめながら俺らはしみじみして

会場へ戻った。