ノスタルジーな夜に… (ページ22)

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彼女の職業は… ページ22

「…わーなーみゅーじっく…って、あの？」

『…知ってる？』

「そりゃ、知ってるわ、世界三大レーベルやろ。

ほんで？お前がここの社員でこの人が、制作担当？嘘やろ…」

『うん、私はたまたま。やけどこの人はほんまに凄い人やねんで？

あ、ベル言うんやけど

エドシーランとかスカウトからデビューまで携わってたりしてるし』

「凄すぎやろ…お前はなんでこんなとこで働けてんねん」

『…ジャニーさんが紹介してくれてん、このまま終わるのはもったいないって。

まぁさすがに、私もワーナー紹介されると思ってなかったからビックリしたけど…』

「やろうな、でもさ…」

俺は興奮してそのまま喋り続けようとしたらベルさんがAの肩を叩き

何かを言う。時計みてるから時間ない言うてるんか？

『…ごめん、時間ないから説明していい？って。』

俺は、うんうんと頷く。

それを見るとベルさんはペラペラと喋り出した。

俺は当たり前のようにAを見ると呆れた顔をして訳す。

『あなたの歌声、なめてたわ。見かけによらず強い声を持ってる。

Aが褒めるだけある。

あなた、今後はどうやって活躍していくつもりなの？』

「…特に何も決まってないけど、世界でライブはさせてもらいたいと思ってます。」

『…え？』

「なんやねん、早よ訳して。」

『ちょうど、今、インパクトのある新人を探してたの。

うちに来たい？って

…すばる、これは絶対受けた方がいいと思う。』

「もちろん、行きたいです。」

俺は迷わず返事する。

Aは、嬉しそうにベルに話す。

でも、その顔がだんだん曇っていく。

「なにって？」

『…1週間以内に新曲を書いてって。

それで正式に採用するか決めるって。…できる？』

「やるしかないやろ…やります！」

このチャンス、逃したくない、そう思った。

せっかく世界に俺の歌が聞いてもらえるんやもん、徹夜して頑張るわ、

この頃、俺はAのこと、なんも考えてなかった。