ノスタルジーな夜に… (ページ21)

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～red side～

Aの言う通りホイホイ付いてきたら大豪邸に辿り着いた。

来る言うた理由はAの仕事が何か知る為でもあった。

やのに、着くなり2人で打ち合わせしに行って俺はリビングに放置されて

結局、三郎と遊んでる。

それにしてもこの家の持ち主も音楽好きなんか、高いプレミアのギター置いてあったり

なんとなくAん家に似てる気がする。

もしかして、音楽関係の仕事か？そんなん考えてると笑い声が聞こえて

後ろを向くと2人がこっちを見て笑いあってる。

英語で話すから内容まで分からず、三郎との遊びを再開する。

『なぁ、すばる。』

「何、」

『ピアノマンってまだ歌える？』

「…歌詞覚えてるってこと？そやったら覚えてるけど…」

『よし！じゃあピアノマンでいこ！ちょっ、こっち来て。』

いきなり、呼ばれ付いて行くとドアの前に立たされる。

「…何するん？怖いんやけど…歌うん？」

『部屋入ったらわかるから！本気でやらなあかんで？』

「いや、説明しろって」

『時間ないねん、ほら早くっ』

「…ちょっ、止めっ」

ガチャ

俺は無理やり押し込まれ部屋に入る。

「…なにこれ。」

そこにはただのレコーディングのセットが置いてある。

さっきまでAとおった外人がマイクを指して前に立てと言ってる。

俺は恐る恐る前に立つとピアノマンの伴奏が流れてくる。

最初は怖かったもののこんな音響いいとこで歌うんは久しぶりで

いつのまにか周りのことを忘れて自分だけの世界で歌ってた。

歌い終わり目を開けると目の前の外人がヘッドホンを外して

Aに話しかけた。

Aは、頷くと俺にそのままこっちに来いと呼んだ。

言われた通り部屋に行き、促されるまま座った。

すると外人が俺に向かってペラペラと喋った。

俺はなに行ってるか分からんくてAを見ると呆れたようにふふと笑った。

「笑ってんとさ、こいつなに言うてるん。

っていうか何者？家にレコーディングルームあるって…」

『うん笑…っていうか…あ、ちょっと待って』

そう言うとまた外人と話す。

外人はohと言うと鞄から名刺を出して俺に差し出した。

『この人の名刺。

それでこれが私の名刺。

実は、今こういう所で働いてるねん』

そうして俺はその名刺に目をやった。