お暇 ページ14
「とりあえず今日は私の家、来るでいいんよな?」
『え?』
「ん?」
『旦那おるやろ、ええん?俺おっても。』
「今、出張中やから来月まで帰ってこえへんねん」
『ふーん、ってかお前行かんでええん?』
「あー、最初は行ってたけど仕事するようなってからは忙しくて。」
『お前仕事やってるん?十分、旦那稼いでるやろ』
「せやねんけど、やることなさすぎて暇や言うて
自分のやりたいことやらせてもらってるねん」
『お前昔からじっとするん無理やもんな笑
ライブの裏方とかいらん仕事もしてたしな』
「いらんことは余計。
あの時はみんなが頑張ってる時に何もしてないのが嫌やったから。
…でも、楽しかったな…。」
そう思ってしみじみとする。
すばるの返事が帰って来えへんくなって横を見ると
私を心配そうな顔で見ていた。
私は慌てて話を変えようと
「な、なんか音楽でも流す?
そこの引き出しに入ってるから出してくれへん?」
と言うとすばるは
『…ん、』
とまだ心配そうにしてたけど
引き出しの中身を見るなり
『え、ちょっ、待ってなんでこれもってんねん!
おまっ、これ100万くらいするやろ』
とさっきの心配は何処へやら、レコードに食いついた。
「貰ってん〜、この3曲目、絶対すばる好きやろうなって思うんやけどさ…」
『ちょっ、先言うなよ!今から全部聞くから!』
それからはこんな感じで音楽について語り合ったら家に着いた。
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作者名:kameco | 作成日時:2019年8月2日 0時