メンバーに愛され過ぎて困ります④～すとぷり～ (ページ33)

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『ごめんね、健太くん』

健「全然！帰っても暇だし」

本当は心細かったからすごくありがたかった

検討をつけていた綱渡りをさがしたけれど見つからなかった

『ないな…どうしよう』

健「大事なんだね、それ

でもこれだけ探してないとむずかしいね」

大事。

大事なんてものじゃない

『健太くん、なかなか見つからないからさ、

先に帰って。これ以上は付き合わせられない

私はバスで帰れるから』

付き合わせて本当に申し訳なくて

見付からないのも焦ってて

ブレスレットが戻ってこないなんて想像したくない

でも…

とうとう我慢していた涙が頬を伝う

自分が悪いのに泣くなんてずるい

でも止められなくて

……あれ？！

カラダがほわっと温かくなった

私は後ろから健太くんに抱き締められていた

『え…けん…』

健「泣くなよ。

Aちゃんには笑っててほしい」

なにこれ…

健「あのさ、いま言うのはズルいと思うし、
それどころじゃないんだけど」

？？

健「好きなんだ。付き合ってくんないかな」

健太くんは私を正面に向かせた

『え？』

健太くんとは歳が近く

共通の話題が多かった

でも好きなんて全然…

健「ブレスレット、俺が新しいの買うから」

そういって再び抱き締める

健太くん

……違うんだよ

ブレスレットがほしいんじゃないんだ

あれは…

「Aを離してもらっていい？」

！！

この声に頭より先に身体が反応する

「健ちゃん、A離してもらってもいいかな？」

『なーくん！！なんで…』

帰ったはずのなーくんがそこに立っていた