センパイ！

後輩くん！最終話 ページ36

「せんぱい、体育お疲れ様」


『お、おう』



慣れない。緊張する



「先輩の走る姿やっぱり好きです。めっちゃキレイ」


『そうか？黄乃くんだってキレ、』


「…ちょっと来てください」




さっきまで柔らかい笑顔だった彼、急にムスッとした顔で私の手を引っ張り歩き出した




連れてこられた校舎裏の非常階段



コンクリートの壁に押し付けられる




「ねぇ、黄乃くんて呼ばないでくださいってば」


『へ？』


「その…僕、彼氏なんですから」



笑



『なにその可愛い発言w』



「もう！年下だからって馬鹿にしてますか？！」



まあ。



黄乃くん、後輩感たっぷりなんだよな




「A」


！？



突然呼ばれた名前…



「…彼氏なんだし、僕はAって呼びます」



『笑 なんの宣言？』



ケラケラと笑う私の口を手のひらで覆う




「…あまりからかうと怒りますよ」



少し前まで甘々だった後輩くんの顔が、獲物を狙うなにかの顔になる



「目、瞑って」



『はい？』



「いいから」



目をつぶれ？それって…



「…初めてのチューはここでもいいですか？」




『え？！！w』



わざわざ確認してくれるの！



『可愛すぎる』


「やだ」



笑う私の口をさっきみたいに手で塞いだ




「僕、先輩にはかっこいいって言われたいです」




そう言って近づけてきた顔はギュッとなるほどカッコ、、、




重なる私達



それは優しくてあま〜い後輩くんらしいキス






「るぅとくん、は？」


『るぅとくん…』



彼のキスの魔法にかかれば、素直に名前も呼べちゃいます…



「んふっ、先輩可愛い」



再び重ねられたくちびる



さっきのとは違う深いキス…



この子、本当に後輩？？





「…A好き。だいすき」




わたしも…




可愛い後輩くんは甘々彼氏です






END

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←後輩くん？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す