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距離の詰め方4 ページ9

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jh「えー帰るのめんどくさい」

jk「僕は早く帰りたーい」

jh「それはお前がゲームしたいだけじゃん」

jk「そうだよ?」




コンコンズのライブ配信が終わり、スタッフが片付けに入る中

そばの椅子に座ってパソコンにひたすら向かい合う自分


言い合う2人の声をBGMに黙々と進める仕事

でも少しエアコンが効きすぎてるのか、肌寒い。




jk「ヌナ〜退勤してもいいの?」

「良いですけど、送迎の方が今いらっしゃるか…」

jk「あーそっかぁ」

「連絡しときますね」

jk「ありがとう!」




寒くて鳥肌が立つけど、次から次へとやることが増えるから手を止める暇もない。

ジュンギュさんのために送迎車の準備を連絡して、またパソコンに目を向け直す



ys「ヌナ」

「?」



するとよしのりさんが私に声をかけ隣に座った

よしのりさんから声をかけられることなんて滅多になく、少し驚きつつ視線を彼に向けた。



ys「上着は?持ってきてない?」

「あーデスクの方にあります」

ys「寒そうだよ…これ羽織ってて」

「あそんな、大丈夫ですよ?」

ys「嘘ばっか!さっき寒そうに肌擦ってるの見たよ」

「んん…」



言い返す言葉もなく、半強制的に着せられるよしのりさんのパーカー

大きくて手元隠れるの少しうざったいとか思ってません…


ありがたいんですが、マネージャーが気を遣われるようなことをしてしまって申し訳ない…。



「ありがとうございます、」

ys「いーえ、ヌナには元気でいてもらわなきゃだから」



「なんて事ないよ!」と言って少し満足げに笑ったよしのりさんは、

その後も隣で座って私の作業を眺めていた



ys「ヌナタイピングすごいね」

「そうですか?慣れですよ」

ys「かっこい笑」

「よしのりさんも出来るじゃないですか?」

ys「うんそうだけどさ笑」



隣で「おー」とか「すげ…」とか日本語でボソッと呟くもんだから私も少し嬉しくなる

でもこんな地味な仕事、見てて面白いのか

少し離れたところで楽しそうに話すジフンさんとジュンギュさんの元に行かなくていいのか


ふとそんなことを思った



ys「ヌナ、一つお願い事しても良い?」

「はいいいですよ?」

ys「僕のことよしのりさんって呼ぶんじゃなくて、"ヨシくん"って、呼んでほし、い…」



語尾になるにつれて声の小さくなるよしのりさん

チラチラっと目線を向けるその仕草もなんだか可愛く見えてしまった。





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作者名:Biglove | 作成日時:2023年8月22日 23時

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