距離の詰め方３ ページ8
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いつもは資料やスマホでスケジュールを確認するために下を向くことが多いが、
今日下を向く理由はまた別にある
誰にもあまり顔を見られないよう、足先を見つめる。
「…」
jw「ヌナ〜」
「はい？」
jw「今日のウィバのライブヌナそばにいる？」
「いますよ」
ジョンウさんに話しかけられても、資料を見つめる目線は外さない
ジョンウさんの足先が私に向かっていることと、靴下が黄色ということだけが分かる。
jw「ヌナ、どうかした？」
「…いえ？何でですか？」
jw「だって、ずっと下向いてるじゃん」
やはり、ずっと顔を見せずに過ごすというのは無理な話なのか、と諦めかけたそのとき
ジョンウさんが突然、私の両頬を手で挟み顔を無理やり押し上げた。
その私の顔がジョンウさんに見られてしまったも当然
jw「えっ、これ何…」
「あ、はは…」
両頬に添えられたまま、目と口を大きく開けて驚いた表情のジョンウさんが映る
私の片目に添えられた眼帯。
今日の朝鏡を見て判明した、私のモノモライ…
恥ずかしくて、顔を上げられなかったのだ
「モノモライ、です」
jw「眼帯のせいでずっと下向いてたの？」
「だって、嫌じゃないですか」
jw「うーん、そうかもしれないけど…」
まるで自分が痛がってるような、そんな表情で私を見てくるジョンウさんは
「可哀想に…」と言って悲しむ
別にそこまでではないのですが…、と言いたいところだけど、心配してくれているのでそんなこと言えない。
「ジョンウさん、」
jw「？」
「手を…」
それよりも、事務所のダンス室、他のみんなもいるところで、ずっと私の頰を掴むというのもかなり不味いのでは
距離も近くて、内心ドキドキというよりも周りの目線のせいでハラハラしている
jw「あっごめんヌナ、つい…」
「あぁいや、大丈夫です」
jw「し、視線が」
やってしまった、と言うかのように頭を抱えたジョンウさんの後ろにはジトーッと見てくるメンバーの皆さんの姿が
揶揄うように笑ってる人もいれば、どんな感情なのか分からない人もいる…
少なくともハルトさんは驚きが隠せないようで、ジョンウさんの名前を連呼していた
hs「ジョンウヤ〜笑」
hr「え？ジョンウ？は？笑」
jw「な、何でもないからっ！！」
ys「へぇ〜！」
yj「チョンチョンイ〜！笑」
からかわれるジョンウさんを助けてあげられるほど、私は優しくなかった…
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作者名：Biglove | 作成日時：2023年8月22日 23時
