距離の詰め方7 ページ14
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今日この頃、
最近は夜遅くまでみんなでファンミーティングの練習、演出の修正、その他諸々の会議で忙しい
今日も遅くまでみんなヘトヘトになりながらも頑張ってくれた。
yj「今日ヌナが送ってくれるってほんと?!」
「はい諸事情で…」
yj「やったね〜」
運転手の方が怪我をしたらしく、今日だけ穴埋めで私が代行することになった。
正直なところ、他の方に頼みたかったが…
yj「ね、ねね、」
「何ですか?」
yj「助手席って座っちゃダメなの」
「ダメです!ダメに決まってるじゃないですか」
yj「だよね〜」
「せっかくのチャンスなのになー」なんて呑気に少し不貞腐れたジェヒョクさん
今日はジェヒョクさんが私にべったりのようで…
「はぁ…やだな」
yj「なんで、そんなに嫌なの?」
「…あー、外に出るのが怖いんです、少し」
「少しですよ」と付け加えて強調する。
この事務所を出れば、彼らが退勤するのを見届けようとここまで足を運んだファンの皆さんがいるわけで、
視線を向けられるのは、少しトラウマだったりもする
けど今はあまり気にならなくなった方だ。
yj「ヌナ?僕がいるじゃん!」
「そう言うわけにもいかないんですよ…」
yj「いーや、僕がヌナのこと絶対守るし」
「あ、ありがとうございます…」
腕を組んで私の前に立ちそう言ったジェヒョクさんの表情は、とっても自信に満ち溢れている。
頼もしいが、アイドルに守られるわけにもいかないのが現実なのだ。
yj「僕もヌナに守られるわけにもいかないんだよ」
「そうでもしないと、困るのはジェヒョクさんですからね…」
yj「僕だって男だよ」
yj「自分のことも自分で守るし、ヌナのことも守る」
私を人差し指で指さして、首を少し傾けて「ね?」と確認するようにウィンクした
まるで「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のもの」とでも言うような圧
何も言えずに私に向けられた指をそっと下ろさせる。
yj「ヌナ〜、そんな呆れた顔しないでよ笑」
「呆れてませんよ、感激してます」
yj「嘘ばっかり…」
「その調子で世界中の女性を守ってあげてくださいよ」
yj「僕はヌナ1人の話をしてるのに」
「…いいんです私は」
yj「ううん、僕はよくない」
yj「誰でもいいわけじゃないんだよ、ヌナじゃなきゃ」
「そ、うですか…」
彼の嘘偽りないその瞳に見つめられると、なんとも言えない気持ちになってしまう
素直だなぁ…
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作者名:Biglove | 作成日時:2023年8月22日 23時