【SLAM DUNK】山王工業のもう１人の天才 Ⅱ (ページ23)

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勉強会ページ23

工業高校の定期テストの内容はというと、国数英理社の基本の五教科と電気基礎、工業技術基礎、電子技術などの合計１０科目である

『普通は五教科なんか授業受けてればそんなに中学の時と変わらないから分からないこととかないはずですよ』

「蒼月、それが分からねぇ奴もいるんだべなこれが」

Aは河田と顔を見合わせて悟ったようにして頷いた。目の前にはテキストとにらめっこをしながら頭を抱えたり机に伏せたりするバスケ部メンバーが

堂本監督もこれはヤバそうと感じたのか加賀海さんの図らいかなんなのか毎日自主練の時間は勉強会をすることになった

Aは今沢北に英語を教えている

『だーかーらー、そこは過去分詞だろ？フォーマットってわかる？』

「うるせぇな〜覚えてねぇんだよ過去分詞なんか」

『よし、河田さん電子機器のここの部分について＿＿＿』

「すみませんでした。だから見捨てないで蒼月！！」

沢北って見た目は賢そうなのになとその様子を眺めながら他のメンバーはそう思う

「お前等…よそ見をするとはいい度胸ベシ」

「「ひぃ…！！」」

野辺や松本を始めとした２年生は深津や一之倉にしごかれていた。深津は見ての通りのスパルタだが忍耐力を極めつつある一之倉もかなり手厳しい

『まず沢北は単語を覚えるところからだな』

「はぁ〜？そこからやんの！？」

『じゃあ中学の時に戻ってこいや。文句言うならもう教えねぇ』

面倒臭がることを嫌う沢北だが余程ＩＨに出れなくなることを恐れているのかやることはちゃんとやってくれる。そんな沢北を傍目にAも河田に勉強を教えてもらっていた

「ここがこうで…そう、そしたらだな」

『河田さん教えるの上手いですね』

Aが率直な感想を本人に伝えると河田は少し笑ってから呟くように言った

「２個下の弟がいてな…高校前はたまに教えてやってたんだ」

『いいお兄ちゃんですね』

「そうか？Aも教えるのが上手いけど誰か兄弟はいたりするのか？」

その質問に対して一瞬だけAの顔が曇る

『あー…兄が１人、ですね』

「兄貴がいるのか」

『まぁ、一応…』

気まず気に答えていくAの様子を沢北はチラリと見ていた