POISON ページ15
「なっ、なんだよ…！！」
急に顔を向けてきたかと思いきやいきなり自分に近づいて見つめてくるAを見て沢北は驚き声を上げる。というか、なんかまた殴られそうで怖い。
Aが右手を上げた。殴られる、と反射的に沢北は目を閉じてしまう。でも前と違って痛みはやってこなかった。
自分の頬に、何かが触れている感覚。
薄っすらと目を開けばそこにはAの顔がでかでかと自分の視界を埋め尽くしていた。
入学式の日に女と見間違えるぐらいに綺麗な顔をしているA。改めて見てみると長い睫毛に白い肌に整ったパーツ、男だと認識していてもつい心が落ち着かなくなってしまう。
目に毒だ…と沢北は思った。
『これ、痛かっただろ』
不意にAが沢北にそう聞いてきた。目を伏せながら言うその姿を見て、沢北はあのときの様子を思い返していた。
やはり、Aは殴ることに慣れていなかったのか…と沢北は自分の頬をペタペタと触ってくるAの顔を見惚れながら見ていた。ふと、そんな自分がいることに気づく。
綺麗な顔だな、コイツ。
そう思った直後に沢北は自分が思った感情を理解した。
…え、俺今なんて思った？
相手は男だというのに、見惚れてしまうというのはあり得ない事だ…ましてやコイツだぞ…と沢北は頭の中でそう結論づけてその思考をどうにかして消し去った。
「べ、別に痛くねーよ！！」
少し赤くなった顔を隠すかのように沢北は顔を背けた。駄目だ、そんなこと思い始めるとまともに顔が見れなくなってしまう。
『あっそ』
そんな沢北に対してAは白けたような顔をしていた。
心配して損した…もう一発しとくべきだったか…？？
Aは頭の中で痛くなかったんならいいかと勝手に殴ったことを自分の中で正当化していた。まぁアイツが悪いんだし。
沢北は顔を背けたのが照れ隠しということをバレないようにするためにAに向かってこう言った。
「俺お前に言い忘れてたことがあったわ」
『何？』
Aが聞き返すと沢北はフッと口角を上げた。
「俺もお前が大っ嫌いだ。」
言ってやったと言わんばかりの顔をする沢北を見てAは思った。
コイツ、次は左を殴って鼻血を出させてもう一度泣かせてやろうかな。
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三國。(プロフ) - 三峰さん» わー！！ありがとうございます…！！面白いって言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しいです😭これからも頑張りますね！ (2023年2月8日 17時) (
レス) id: db3bdcc075 (このIDを非表示/違反報告)
三峰 - すごい面白いです！次の話も待ってます！ (2023年2月8日 15時) (レス) @page11 id: ff36423646 (このIDを非表示/違反報告)
三國。(プロフ) - Kokoa＊*さん» ありがとうございます！！山王キャラ達と蒼月の関係性がどうなるのか楽しんで読んでいって下さい！沢北も深津さんも沢山出せるように頑張ります✨ (2023年2月4日 18時) (レス) id: db3bdcc075 (このIDを非表示/違反報告)
Kokoa＊*(プロフ) - めっちゃ楽しみにしてました！凄くよかったです✨ 次もめっちゃ気になります！ (2023年2月4日 17時) (レス) @page5 id: 044d6f3aa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三國 | 作成日時：2023年1月6日 8時
