沢北栄治と彼女�� ページ5
「少しぐらい嫉妬とかしてほしいですね…！！これじゃあ俺ばっかりが好きみたいな」
「実際そうだと思うピョン」
「そろそろ俺泣きますよ？？」
ムスッとした顔でAに対して不満を言う沢北だが、先程から深津と河田にボロクソに言われていて今にでも泣きそうな顔になっている。
深津と沢北がギャーギャー言い合う中、河田はユニフォームを洗濯し終わりそれを干すために体育館にやって来たAを見つけた。
Aは河田の視線に気付きこちらへと駆け寄ってくる。
『どうした？河田』
「いや…、アレ」
河田は沢北と深津の方を黙って指をさす。
Aはチラリとそれを見て『また…』と苦笑いをした。
「沢北が『俺ばっかりが好きみたいで嫌だ』って言ってるぞ。どうにかしろ。」
『え…どうにかしろって…何を？』
「沢北だ。そもそもなんで付き合ってるのにそんなに塩みてぇな対応するんだよ。」
そう言って、河田がAの方を見る
Aは少し目をパチクリさせたかと思いきや、少し頬を赤く染めて
『いや…だって、恥ずかしいじゃん。沢北を前にするとつい冷たくしちゃう…』
そう言って恥ずかしそうに笑った。
それを見て河田は少しだけあの生意気な後輩を不憫に思った。梵Aは、俗に言う“ツンデレ”である。
Aの沢北に対して寧ろ塩を超えて氷のように冷たい態度を取っているがその二人の関係性は沢北が愚痴るような「沢北ばっかりがすき」ではないのだ。実は。
たまに本人が沢北を見て惚気ける事もあるので多少沢北ばかりではない
少なくとも、河田と深津はそう思っている。
まぁ、引っかかるとすればそのAの言う沢北に対しての惚気が「今日も私達の後輩はかわいいね〜河田〜」みたいなものだからその感情は恋人ではなくかわいい後輩に対しての感情に近い気がする。
そして何故、深津や河田がAのそんな一面を知っているかというと、その二人は特にAと仲がよく、惚気話を聞かされることがよくあるからだ。
聞きたくないのに。
「…そのうち沢北イジけるかもしれねぇから。なんとかしろよ。」
『…頑張ります…』
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三國(プロフ) - ぼくらいさん» コメントありがとうございます！！楽しんで貰えてるなら幸いです✨これからも更新頑張りますね💪 (2023年1月10日 6時) (
レス) id: db3bdcc075 (このIDを非表示/違反報告)
ぼくらい - いつも楽しく読ませてもらっています❤️🔥 (2023年1月9日 20時) (レス) id: 9239ef16aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三國 | 作成日時：2022年12月31日 9時
