神宗一郎と新人マネージャー�� ページ14
神が体育館を飛び出して走っている時、既に家に帰り着こうとしていたAもある人を探して学校へと向かって走っていた。
あんな、子供みたいな態度を取ってしまったことを今更ながらに恥ずかしく思いつつも、今自分がしないといけない行動は何なのかを考えながら、取り敢えず足だけを動かす。
『っ…神さん…！！』
思わず口からこぼれ出ていったのは、今１番会いたい人の名前
気持ちを伝えないといけないのは当たり前なのだ
相手が自分の心を読むことはできない
だから神を見つけたときに真っ先に伝えようと思っていることがある
ーーーー伝えないと、何も始まらない。
最近メンタルが不安定なのか、直ぐに涙が溢れてくる。視界がボヤけ、前が見えなくなったためAが一旦立ち止まり、涙を拭っていた時
後ろから自分を呼ぶ、誰かの声が聞こえてきた。
「A…！！」
走っていたのだろうか、自分の名前を喚ぶ声が少し息が上がって乱れているのがわかる。
Aは後ろを振り向きその人の姿を確認すると真っ直ぐに駆け抜けて、そして、
「Aっ…。って、わぁ！！」
自分を必死に追いかけてきてくれた神に、もはやタックルに近いようなハグをした。神は唐突なことに驚きよろけたものの、筋肉でしっかりとした体でAをちゃんと支えてくれた。
「A、あのさーーー」
『好き』
何かを話そうと口を開こうとする神に構わずにAは伝えた。一度溢れ出た言葉はもう止まらない。
『好きなんです…！！私、神さんのことが…好きです…！！』
ボロボロと涙をこぼしながら必死に伝えるAを前に、神は驚いて何を伝えるつもりだったのかわからなくなってしまった。
今の状況を整理して、先ずは震えるAの体を抱きしめた。自分の手で溢れるAの涙を止めるかのように拭いながら、優しくAに話しかけた。
「A。それは普通男の方から伝える言葉じゃないのか？」
『…え？』と顔を上げて神の顔を驚いたような顔で見つめてくるAの目を見て神は伝えた。
「僕も、Aの事が好きです…いや、大好きです。」
その言葉を聞いた途端、Aの目から更に多くの涙が溢れてきた。どれだけ泣けば気が済むのかというぐらいにAは泣き、抱きしめられていた神の肩はAの涙で完全に濡れていた。
その湿り気とAの姿に神は思わず笑ってしまう。
このマネージャーは相変わらず問題児のようだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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あずきいろ
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三國(プロフ) - ぼくらいさん» コメントありがとうございます！！楽しんで貰えてるなら幸いです✨これからも更新頑張りますね💪 (2023年1月10日 6時) (
レス) id: db3bdcc075 (このIDを非表示/違反報告)
ぼくらい - いつも楽しく読ませてもらっています❤️🔥 (2023年1月9日 20時) (レス) id: 9239ef16aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三國 | 作成日時：2022年12月31日 9時
