検索窓
今日:16 hit、昨日:16 hit、合計:26,536 hit

#21.関係人? ページ22

iketeru side


詩乃)池照お兄さん、先に集合場所に行っててくれる〜?


池照)あぁ、はい。わかりました!




私服に着替え終わり、エレベーターで下に降りた

出口にAさんがいる。裏道お兄さん達より先に来たのかな

待たせないように、小走りで出ようとした時だった



「いやッ!」


『逃げるんじゃねぇぞ』




Aさんの腕を強く引いている怪しい人
目の前の光景に、咄嗟で走り出した


嫌がっている顔を見ると、相手に苛立ちを覚えてしまいそうになる

これでもかと思うくらいに抑え込み、Aさんの掴まれている腕を引き、後ろから抱き寄せた


バシッと相手の手を振り払い、睨みつける




池照)なにしてるんですかッっ!




こんな声、役者を演じていた時にしか出したこと無かった

俺の名前を呼ぶAさんの声が、震えていた




『なにこれ?もしかして、スキャンダル?熱愛報道まで受けちゃう?Aちゃん。』




パパラッチ?でも、Aさんに何の理由があって…



池照)これ以上、彼女を怖がらせるような事はやめてください。




『ッチ。邪魔が入りやがって…また会いに来るからね?Aちゃん』




会いに来るって…付き纏っているんじゃないのかなと不安になる
それに加えて、Aさんが震えている




池照)大丈夫だった!?何もされてない?



「ッ、大丈夫…あ、ありがとう。」




大丈夫じゃないよね
離れても、裾を掴んでいる。攫われる前に引き止めることが出来て良かった…



詩乃)っAちゃん!池照お兄さん!



後ろから、詩乃お姉さん達が走って向かってきた
他のスタッフさんも駆け寄り、大事程では無いけど心配している



スタッフ)大丈夫でしたか?さっき怪しい人に攫われそうな女性を目撃した方がいて。真逆Aさんだったとは



詩乃)大丈夫っ!?



熊谷)どんな男だったか覚えてるっ?



兎原さんや裏道お兄さんも加えて声をかけている
中では相当大事になっていたんだな



「ご心配お掛けしてすみません。けど、池照さんに助けて頂いたので…」



池照)間に合って良かったです。多分、週刊雑誌関係の方かと思います



詩乃)ッ……



裏道)本当に、大丈夫だったの?



詩乃お姉さんに続き、裏道お兄さんまで
何か、関わりでもあるのかな



ギュッと掴む裾がまた一捻り、皺が出来た








(iketeru side END)

#22.見栄っ張り→←#20.怪しい人物



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
119人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひな林 | 作成日時:2021年6月5日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。