�� ページ5
あかんわ。
俺きっしょ。
ごめんな、水田くん関係ないんに、きしょいとか言って。
(ええよ、また呼んでや)
え？なんか聞こえた？
…気のせいか。
うん。でも、きっと気のせいや。見間違いや。
世界には似てる人が3人おるって言うしな。
Aのはずない。
Aは、今実家の方におるって、誰かから聞いたし。
やから…
『まもなく四番線に列車が参ります。危ないですので黄色い線までお下がりください』
来た電車に、乗ると既に席は埋まっていて、つり革に掴まって発車を待つ。
でも、ショートメールくらい打ってもええやろか。
元気？とか当たり障りのない…
そうや。
雪積もったなぁ、そっちはどう？
とかなら自然やろか。
いやいや、まず、ショートメールってとこが不自然やねん。
『あと五分で発車いたします。閉まるドアにご注意ください』
スマホの画面を閉じて、ポケットにしまうと、中に何か紙が入っている。
あ、そういえば舐めてたのど飴の袋に手紙がついてたんやった。
出番前に開けたから、急いでポケットに入れてたのをすっかり忘れていた。
ダンボールに5袋ほど詰まっていて、差出人が書いてなかったから珍しいと思って開けたら好きな飴で、いちばん手前からとって家を出たのが一週間前。
この袋で最後や。
いや、この飴にはほんとに助けられたわ。
カサっと紙を開けてすぐに、気づいて涙が出そうになった。
そして急いで、電車を降りようと出口に向かうが、だいぶ人が乗っていて、なかなか近づけない。
川「すんません。ほんとにすんません」
人混みをかき分けかき分け、やっともう少しで出口というところで、
『発車いたします発車いたします。閉まるドアにご注意ください』
とアナウンスがかかる。
(待ってください神様。いや車掌様！！)
と、足をとっさに出してドアの間に挟む。
川「いった！」
ウィーンともう一度ドアが開く。
すると駅員さんが慌てて走ってくる。
「ちょ、ちょっとこまるよ、君。駆け込み降車なんて聞いたことないよ」
川「すんませんほんまに！」
「降りるの？」
川「降ります〜！ほんまにすみません〜〜！」
周りの乗客も迷惑そうにこちらを見ていて、そちらにも頭を下げる。
そして電車は発車した。
もう一度ベコッと頭を下げて、俺は走り出した。
手紙の内容はたった１文。
見慣れた、綺麗な字で。
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ニコ(プロフ) - スイレンさん» 感想ありがとうございます！そう言っていただけると、とても嬉しいです！！本当にありがとうございます！(^^) (2019年2月19日 11時) (
レス) id: 3823045005 (このIDを非表示/違反報告)
スイレン(プロフ) - キュンキュン通り越してボロ泣きでした（；＿；）話の構成とか言葉選びすごい好きです！次も楽しみにしてます！！頑張ってください^ ^ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 385caaf0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ(プロフ) - みかんさん» 感想ありがとうございます！励みになります！ (2019年2月16日 17時) (レス) id: 3823045005 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても、キュンキュンしました！！！続きたのしみにしてます！忙しいかと思いますがお体に気をつけて頑張ってください！応援してます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 5d7a0dace4 (このIDを非表示/違反報告)
くおん(プロフ) - よこるなさん» 変換がうまくいってなかったみたいです。すみません。直しました！ (2019年2月7日 10時) (レス) id: f203054266 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くおん | 作成日時：2019年1月31日 20時
