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9輪 ページ10

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連絡先を交換したら天使は満足そうにソファに座ってコーヒーを飲み出した



『帰らないんですか?』




この人が居るとお店を開けられないし、もうすぐソアちゃんが出勤してくる




JH「友達になったのにずっと敬語使うの?」




私の質問に質問で返してくる




『まだ友達になって5分くらいです』


JH「ほら、ジョンハンって呼んでよ。

なんなら、ハニでもいいよ?」



天使みたいな笑顔で私を見つめる



全然人の話聞いてないなこの人





『呼んだら帰ってくれますか?』


JH「ん?いいよ。呼んでくれたら今日は帰る」



『………ジョンハン…帰ってください』


ただ名前を呼ぶだけなのに。凄く照れてしまう……


JH「ッフ…ヤー、また敬語使ったなーでもま、今日は許すよ。またねA」


いつの間にか呼んでいたタクシーであっさりと帰って行った

私の頭にポッポをしてからだけど……

 





真っ赤になってしまった私は、その後少しして出勤したソアちゃんに質問攻めにあった





その日の夜、お店をソアちゃんに任せて事務仕事をしてるとスマホが震える


メッセージの通知。天使からのメッセージ


いや、やっぱり小悪魔かも


「A、今週末、お昼に迎えに行くから準備しててね」


まるで決まったかのようなメッセージ


今週末に予定はない、毎週予定なんてないけれど…


お店もソアちゃんに任せれる。





………2人きりで出かけるってこと?


友達になったとはいえ…………どうなの

既読をつけたものの返信に悩んでいると今度は電話がかかってきた


『はい…………』

JH「あ、電話でた。断ろうと思ってるでしょー?行くの決定だから。」

『…………私、予定あるんです』

JH「何の?」

『お、お店開けないと……』

JH「ふーん。ソアちゃんに任せれないの?」

『えっと…ソアちゃん1人……だと…その』


JH「はい。嘘つくの下手すぎ。ちゃんと準備してて。来なかったらお店の前で叫ぶよ」


『……………わかりました』


小悪魔に押し切られてしまった


なに着たらいいんだろう……部屋に帰ってまともな服を探さないと


少しワクワクしてる自分に気づく


でも、ジョンハンさん……とは友達。


これはただの友達と遊ぶだけ




デートじゃない……これは恋なんかにはならない。





もう、一生分の恋はしたんだから





あの人と。





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作者名:なお | 作成日時:2023年10月31日 0時

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